松本洋平文科相の妻から叱責発言に専門家が指摘、政治家の謝罪テクニックの卑怯さ

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松本洋平文科相の妻から叱責発言に専門家が指摘、政治家の謝罪テクニックの卑怯さ

不倫騒動で謝罪した松本洋平文部科学相が「妻から大きな叱責を受けた」と発言したことが波紋を呼んでいます。政治家が謝罪する際に「妻に怒られました」と家族を持ち出すケースは数多く見られますが、専門家はこれを「謝罪テクニック」だと指摘しています。

松本文科相の発言が波紋


松本洋平文部科学相は2026年3月12日の国会で、過去の不倫関係を認めて陳謝しました。その際、「妻からも大変大きな叱責を当時いただいた。すでに家族間において整理がついている案件」と語りました。

高市早苗首相は松本文科相を続投させる考えを示し、「松本大臣には文部科学行政のスペシャリストとして就任をお願いしました。仕事でしっかりと返してほしい。一生懸命に職責を果たしていただきたい」と述べています。

ニュース番組『わたしとニュース』では、言語哲学者で東京大学大学院の藤川直也准教授の解説を交え、漫画家の瀧波ユカリ氏とともにこの問題を深掘りしました。

「妻に怒られましたって、で?って思う」
「怒られちゃった俺みたいなスタンスで卑怯」
「すごく子供っぽい。本当に恥ずかしい」
「事態の矮小化、大したことじゃないと伝える効果」
「謝罪もどきの一種になっている」

専門家が指摘する事態の矮小化


藤川准教授は「不倫など類いは家族に関係がある。パートナーに対する悪事なので。他方でそれで終わりの話ではない。公人としての振る舞いが問題になっている」と指摘しました。

家族を持ち出す謝罪は不倫だけに限りません。アプリ開発をめぐる企業への脅し発言で辞任した平井卓也デジタル大臣(当時)は「私が言葉を荒らげることは家内も意外みたいで。家で責められています」と語りました。

元秘書へ「ハゲー」という暴言を吐いた豊田真由子衆議院議員(当時)は、謝罪会見で「今も仲の良い夫がいるんですけど、夫があの音声を聞いてびっくり仰天たまげまして」と話しました。また、「コメを買ったことがない」発言の江藤拓農水大臣(当時)も「妻から電話があって怒られました」と発言しています。

藤川准教授はこれらについて、「『妻にも怒られた』を言い訳にするのは、話をすり替えて自分がやったことの事態の矮小化、そんなに大したことじゃないと暗に伝える効果がある」と分析しました。

さらに、「やったことの重大さを軽いものに見せようとするのは、不誠実な態度での謝罪なのだとすれば、謝罪もどきの一種になる。謝るべきことに謝っていない、謝るべきことに対する謝罪になっていない。『大したことないでしょ?』と同時に伝えている。そういう効果がある」と指摘しました。

瀧波ユカリ氏が卑怯さを指摘


瀧波ユカリ氏は次のように指摘しています。

「結婚制度が性的な自己決定権の上にあるとは思っていないので、不倫イコールけしからんとは思わない。ただ、『妻に叱責されまして』ともったいつけた言い方をするけれども、『で?』って思う。怒られてあなたはその罪深さに気づいたんですか。反省したんですか。その上で妻にどのような謝罪をして、それは許されたんですか」

「『叱責された』って妻を主体にして、自分を受け身にしている。すごく受動的な立場になっている。なんなら怒られた被害者ぐらいのスタンスを取っている。怒られちゃった俺みたいな。そういう点ですごく卑怯な言い方だと思う」

「家庭の話を持ち出して、自分は家庭の中でちょっと弱い立場なんですよっていうことをチラ見せしている」

共犯関係と甘えの構造


瀧波氏はさらに、茶化しや混ぜっ返しの要素についても言及しました。

「『妻に怒られました』と言って、笑いが起きたりする時もあるじゃないですか。それって言う側と笑う側の共犯関係があると思う。それが立場によっては『は?何言ってんの』とリアクションされる場合もあると思うけれども、政治家で特に役職がついている偉い人の場合は、周りが笑ってあげちゃったりする。そういう状況に対する甘えがあると思う。これを言って許されちゃおう、周りも笑ってくれるからと。そこがすごく子供っぽいっと思ってしまう」

そうした謝罪を見た人が抱く感情についても言及しています。「親しみみたいな感じで変換する人も結構多いと思う。こういう戦略にうっかり乗っちゃっているところはある。これを居酒屋とかで仲間内で言っている分にはいい。『今回のことで妻から怒られちゃってさ』とかそれはいいけれど、公の場で言うところにすごく甘えを感じる」

瀧波氏は最後に、「大人の模範として立って、仕事をして、国民から票をもらってそこにいるわけだから、ちゃんと模範的な発言をしてもらわなきゃ困る。『妻から怒られちゃって』ってすごい子供っぽいと思いません?本当に恥ずかしい。これを恥ずかしいって思っていない、その神経が大丈夫?と思ってしまう」と述べています。

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2026-03-19 10:47:18(植村)

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