高校数学A・B・C廃止決定、2032年度からAI重視の新カリキュラムへ大改革

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高校数学A・B・C廃止決定、2032年度からAI重視の新カリキュラムへ大改革

「社会を読み解く数学」では行列や確率などの基礎を実生活の事象と関連づけ、AIやデータサイエンスの学びの入り口とする狙いがあります。 この改革は、大学でも「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」が全国的に展開されている流れと連動しています。

高校数学大改革


A・B・C科目廃止へ、AIとデータサイエンス重視で2032年度から新カリキュラム

高校数学の科目体系が根本的に見直されることになりました。現在の数学A、B、Cという区分を廃止し、ベクトルや数列などの項目ごとに生徒が選ぶ仕組みに変更する方向です。文部科学省は中央教育審議会の作業部会で22日にも提案し、AI(人工知能)やデータサイエンスにつながる内容を全員が学ぶ教育システムの構築を目指します。

科目区分の大幅見直しで選択の自由度向上


関係者への取材によると、文科省は次の学習指導要領で高校数学の抜本的な改革を検討しています。現行制度では数学IIやIII、数学A、B、Cは選択科目ですが、数学Bの履修者は45%、数学Cは34%にとどまっています

早期に文系と理系に分かれる高校が多い中、AI技術や数理科学、データサイエンスの基礎として重視される内容が確率(数学A)、統計(数学B)、行列(数学C)などとばらけているのが現状です。このため履修しづらく、デジタル化社会に必要な数学的素養を身につける機会が限られていました。

新しい仕組みでは、数学A、B、Cをまとめて1科目にし、学校や生徒が進路希望や関心に合わせて学ぶ内容を選択できるようになります。数学A、B、Cは数学I、II、IIIと違って学びの順序性がないため、区分しなくても支障がないと判断されています。

「やっと自分に必要な数学を選べるようになる」
「AIの時代に合わせた改革だと思う」
「文系でも統計は必要だから良い変更」
「先生たちも教えやすくなるのでは」
「大学入試はどう変わるのか心配」

必修科目に実生活との関連を重視した新項目


数学Iには「社会を読み解く数学」と「数学ガイダンス」(いずれも仮称)の2項目を新設する予定です。「社会を読み解く数学」では行列や確率などの基礎を実生活の事象と関連づけ、AIやデータサイエンスの学びの入り口とする狙いがあります。

また、生徒の数学への関心を高めるため、「数学ガイダンス」で数学の学習内容の全体像や社会での活用状況を示す方向で検討されています。これまでの暗記中心の学習から、数学が現代社会でどのように使われているかを理解する教育へのシフトが明確になります。

この改革は、大学でも「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」が全国的に展開されている流れと連動しています。高校段階から基礎的な素養を身につけることで、大学での専門的な学習への橋渡しを強化する方針です。

2032年度実施で教育現場は準備加速


新学習指導要領は高校では2032年度から導入される見込みで、現在中央教育審議会で議論が進められています。今回の改革は、現在のAIブームとデジタル化社会の進展を受けた教育界の大きな方向転換を意味しています。

文科省はこれまでも小学校算数で「データの活用」領域を新設するなど、統計教育の充実を図ってきました。中学校数学、高校数学を含めた一貫した数理・データサイエンス教育の体系を構築することで、社会生活の様々な場面で必要なデータを収集・分析し、課題解決に活用できる人材の育成を目指しています。

現在の数学教育では、数学的リテラシーは国際的に上位グループに位置しているものの、学力上位層の割合がトップレベルの国・地域より低い課題があります。今回の改革により、より多くの生徒が数学の実用性を理解し、継続的な学習につなげることが期待されます。

教育現場からは「生徒の興味・関心に応じた学習が可能になる」「実社会とのつながりを意識した授業ができる」といった期待の声が聞かれる一方、「教員研修や教材開発の準備が必要」「大学入試への影響を見極める必要がある」といった課題も指摘されています。

文科省は今後、各教科の専門部会を通じて具体的な内容を詳細に検討し、2032年度の実施に向けて段階的に準備を進める方針です。デジタル化社会に対応した数学教育の実現により、日本の科学技術立国としての基盤強化を図る考えです。

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2025-12-22 09:49:21(植村)

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