2025-11-26 コメント投稿する ▼
台湾民衆党黄国昌主席が立憲を表敬訪問、吉田代表代行「重要なパートナー」と日台関係深化
立憲民主党の吉田はるみ代表代行は2025年11月26日、台湾の台湾民衆党を率いる黄国昌主席を団長とする訪日団の表敬訪問を受けました。 台湾と日本の基本的価値観の共有を確認し、特に若者政策や政権交代に向けた戦略について活発な意見交換が行われました。 「11月21日には、台湾における日本産食品の輸入規制を全て撤廃するという決断をしていただいた」として、台湾当局の決定に対する謝意を表しました。
台湾民衆党黄国昌主席が立憲を表敬訪問
吉田代表代行「重要なパートナー」、若者政策で意見交換
立憲民主党の吉田はるみ代表代行は2025年11月26日、台湾の台湾民衆党を率いる黄国昌主席を団長とする訪日団の表敬訪問を受けました。台湾と日本の基本的価値観の共有を確認し、特に若者政策や政権交代に向けた戦略について活発な意見交換が行われました。この会談は、台湾が11月21日に日本産食品の輸入規制を全面撤廃した直後のタイミングで実現し、両党の友好関係を象徴する機会となりました。
民衆党主席「立憲は日本最大野党として顕著な活躍」
黄国昌主席は冒頭のあいさつで立憲民主党への高い評価を示しました。「立憲民主党は社会問題に対し、日本最大野党として顕著な活躍をしていると感じている」と述べ、野党としての立憲民主党の存在感を評価しました。
特に注目されたのは、国際情勢への共通認識です。黄主席は「昨今のいわゆる『トランプ関税』問題に対する台湾民衆党の認識は立憲民主党とも近いのではないか」と指摘し、両党の政策的な親和性を強調しました。トランプ政権復帰による貿易政策の変化について、両党が類似した懸念を共有していることが明らかになりました。
立憲民主党からは山田勝彦青年局長、おおつき紅葉青年局事務局長、波多野翼青年局事務局長代理が同席し、党の青年局が中心となった交流であることが注目されます。
「台湾の若い政党が日本の野党と意見交換するのは素晴らしい取り組みだ」
「両党とも若者の支持を大切にしている点で共通している」
「政権交代を目指す政党同士の交流は意義深い」
「日台友好がこうした政党レベルの交流でも深まっているのが心強い」
「民衆党の躍進は台湾政治の多様化を示している」
日本産食品規制撤廃に感謝、日台関係の深化を確認
吉田代表代行は会談で台湾との関係について明確なメッセージを発信しました。「日本と台湾は、基本的価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナー、そして友人だ」と述べ、両地域の特別な関係性を強調しました。
特に印象的だったのは、台湾による日本産食品輸入規制の全面撤廃への感謝の表明です。「11月21日には、台湾における日本産食品の輸入規制を全て撤廃するという決断をしていただいた」として、台湾当局の決定に対する謝意を表しました。
台湾は2011年の東京電力福島第一原発事故後、日本産食品に対して輸入規制を実施していましたが、14年間で26万3000ロット以上の検査を実施し、すべてが基準に適合していることを確認した結果、規制の全面撤廃を決定しました。この決定は、中国が日本産水産物の輸入停止を続ける中で、台湾の日本支援の姿勢を鮮明に示したものです。
若者政策と政権交代戦略で活発な議論
会談では具体的な政策課題についても深い議論が展開されました。特に焦点となったのは、民衆党が若者から支持される背景についての分析です。台湾民衆党は2019年に結成された比較的新しい政党ながら、2024年の立法委員選挙では8議席を獲得し、立法院でキャスティングボートを握る重要な位置を占めています。
両党に共通する若者政策についても具体的な意見交換が行われました。立憲民主党が掲げる若者支援策と台湾民衆党の政策には共通点が多く、特に教育費負担軽減や雇用環境改善などの分野で認識を共有しました。
また、政権交代の現実性の示し方についても重要な議論が交わされました。立憲民主党は日本での政権交代を目指しており、台湾民衆党も将来的な政権参画を視野に入れています。両党とも既存政治への挑戦者という共通の立場から、有権者に政権交代の必要性をどう訴えかけるかという戦略的課題について経験を共有しました。
台湾政治の多極化と民衆党の役割
台湾民衆党は台湾政治において「第三極」と呼ばれる独特なポジションを占めています。従来の民主進歩党(泛緑連盟)と中国国民党(泛藍連盟)の二大勢力に対する第三の選択肢として、多くの有権者から支持を集めています。
黄国昌主席は2025年2月に党主席に就任したばかりで、法学者・弁護士出身の政治家です。元々は時代力量の党首を務めていましたが、2023年に台湾民衆党に移籍し、現在は同党を率いています。今回の訪日団は青年層を中心とした構成で、「地方創生、長期介護と媒体産業交流」をテーマに掲げています。
この訪問は、高市早苗首相の台湾有事発言をめぐって日中関係が緊張する中での実施となりました。台湾側は日本支援の姿勢を示す一方、立憲民主党は平和的解決を重視する立場から、台湾海峡の平和と安定の重要性について認識を共有しました。
今回の表敬訪問は、政党レベルでの日台交流の新たな形を示すものとして注目されます。立憲民主党は9月にも台湾民進党系の訪日団との意見交換を行っており、台湾の主要政党との幅広い関係構築を進めています。