2025-08-12 コメント投稿する ▼
北京の日本大使館で沖縄観光をPR 中国人参加者が文化と味覚を体感 一方で地元は観光公害に苦悩
北京の日本大使館で沖縄観光をPR
12日、北京の日本大使館で沖縄の魅力を発信するイベントが開かれ、中国からの観光客誘致を狙った取り組みとして注目を集めた。金杉憲治駐中国大使は「沖縄の文化や特産品に興味を持ってもらい、周りの人にも魅力を共有してほしい」とあいさつし、沖縄の観光資源や文化への理解を呼びかけた。
このイベントには、大使館のSNSを通じて応募した多くの中国人が参加。沖縄県産フルーツを使った酒や菓子が振る舞われ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。琉球舞踊や島唄ポップスユニットの公演も行われ、参加者は目と耳で沖縄文化を体感した。
「沖縄の魅力を知ることができた。妻と訪れたい」
「日本の南国文化を実際に感じられて新鮮だった」
「食べ物や音楽が想像以上に魅力的」
「海や自然も体験してみたい」
「友人にも沖縄旅行を勧めたい」
観光客減少からの回復を目指して
沖縄県北京事務所の前田健志所長によると、新型コロナウイルス禍で中国からの観光客数は大きく落ち込んだ。今回のイベントは、沖縄への関心を再び高め、コロナ流行前のにぎわいを取り戻すことを目的としている。
文化交流と経済効果の両立
沖縄は中国からの観光客に人気の高い地域だが、単なる観光地としてだけでなく、文化・食・自然を含めた体験型の魅力を打ち出すことが重要視されている。今回のイベントは、観光誘致だけでなく日中の文化交流を深める意味でも価値が高く、今後の交流拡大に向けた第一歩となる可能性がある。
観光の光と影―オーバーツーリズムの課題
一方で、沖縄の主要観光地周辺では、観光客の急増に伴うオーバーツーリズム、いわゆる観光公害に苦しむ住民も少なくない。交通渋滞や騒音、生活道路の混雑、ゴミ問題や環境負荷などが顕在化し、地域住民の生活に影響を及ぼしている。
観光振興と地域環境・住民生活の両立は喫緊の課題であり、誘致活動と同時に観光客の受け入れ体制やマナー啓発、観光スポットの分散化など、持続可能な観光の仕組みづくりが求められている。