2025-05-02 コメント投稿する ▼
米兵による性暴行事件に沖縄県議会が抗議決議へ 日米地位協定見直しと被害者支援を要求
沖縄県議会、米兵性暴行事件に抗議決議へ
沖縄県議会の米軍基地関係特別委員会(軍特委)は5月2日、今年3月に発生した米海兵隊員による性的暴行事件を受け、日米両政府に抗議する意見書と決議案を全会一致で取りまとめた。これらの文案は、5月9日に予定されている臨時議会での可決が見込まれている。
事件は、沖縄本島中部の米軍基地内で、基地従業員の日本人女性が米海兵隊員の男に性的暴行を受けたもので、不同意性交などの容疑で起訴された。那覇地検は4月30日、海兵隊員の男を在宅起訴した。軍特委は4月28日にも開かれ、意見書と決議案が議論されたが、自民党が起訴前であることを理由に難色を示していた。
意見書・決議案の主な内容
* 米軍関係者への人権教育の再点検と効果的な実施
* 米軍が打ち出した地域住民との意見交換の場「フォーラム」の定期開催と公表
* 被害者へのケア、謝罪と補償を日米両政府の責任で行い、その内容を公表
* 米兵の公務外の事件における日本側の身柄確保をはじめとする日米地位協定の抜本的改定
意見書案では、米軍関係者による事件・事故が発生するたびに県議会として綱紀粛正や再発防止などを求めていると指摘。相次ぐ事件を受け米軍が昨年7月に創設を表明した新たな協議体「フォーラム」の開催が遅れていることに触れ、「再発防止にかかる様々な取り組みはいまだ不十分で、真摯な対応がなされているとは言いがたい」と批判した。([琉球新報デジタル][1])
県警の対応と情報公開の問題
4月28日の質疑で、比嘉瑞己日本共産党県議は、県警が地検へ事件送致した4月7日に県には報告した一方、報道発表は控えたことに言及。「公表すべきはどこか」とただした。溜政人県知事公室長は「県警が発表する、しないを判断する」と答弁。県警の知念克幸刑事部長も「公表するかしないか(県警が)個別具体的に判断する」と述べた。
ネットユーザーの反応
「またか…。沖縄の人たちの怒りは当然だと思う」
「日米地位協定、そろそろ見直す時期では?」
「被害者のケアが最優先。政府はもっと真剣に対応すべき」
「米軍の人権教育って、どこまで効果があるのか疑問」
「情報公開が遅すぎる。県警の対応にも問題がある」
これらの声は、SNS上で多くの共感を呼び、事件に対する関心の高さを示している。
沖縄県議会は、これまでも米軍関係者による事件・事故に対して抗議の意を示してきたが、今回の意見書と決議案は、再発防止策の実効性や被害者支援の強化、日米地位協定の見直しなど、より踏み込んだ内容となっている。今後、日米両政府がこれらの要請にどのように応えるのか、注目される。