2025-11-27 コメント投稿する ▼
沖縄ワシントン事務所問題で初代副所長が証言変更 真相隠蔽の疑い濃厚
山里氏は同年2月の参考人質疑で2代目所長の運天修氏による情報ブラックボックス化を指摘していたが、今回の証人尋問では「運天所長が意図したものではなかったと思っている」と証言を改めた。 2月の百条委で山里氏は、2代目所長の運天氏が重要書類を見せず、情報をブラックボックス化させたと明確に指摘していた。
沖縄県の米ワシントン事務所を巡る不正問題で、県議会の調査特別委員会(百条委)が2025年11月27日、初代副所長の山里永悟氏を証人尋問した。山里氏は同年2月の参考人質疑で2代目所長の運天修氏による情報ブラックボックス化を指摘していたが、今回の証人尋問では「運天所長が意図したものではなかったと思っている」と証言を改めた。しかし、こうした証言の変遷は真相究明を妨げるものであり、言葉だけの「反省」では県民への説明責任を果たしたとは言えない。
証言変更の背景に圧力か
山里氏の証言変更には疑問の声が上がっている。2月の百条委で山里氏は、2代目所長の運天氏が重要書類を見せず、情報をブラックボックス化させたと明確に指摘していた。ところが11月26日に運天氏自身が百条委で証人尋問を受けた際、「何がブラックボックか分からない。(山里氏の)間違った認識ではないか」と強く反論していた。
その翌日の27日、山里氏は証言を一転させ「運天所長は慎重に対応しただけで、おそらく副所長と食い違いがあっただけではないかと、今は思っている」と述べた。わずか1日でこれほど明確な証言変更が行われることは極めて異例であり、何らかの圧力や調整が働いた可能性を疑わざるを得ない。
山里氏は証人尋問で「普段は沖縄県の駐在員として県職員の身分という認識で、事務所法人の役員としての手続きのときは役員としての認識もあった」と曖昧な説明に終始した。一連の問題について「必死にやっていたが、結果としてたいへん多くの方にご迷惑をおかけした。非常に反省しなければならない対応だった」と述べたものの、具体的な責任の所在や指示系統については言及を避けた。
「証言がコロコロ変わるのはおかしい。何を信じればいいのかわからない」
「反省と言うなら、誰がどんな指示をしたのか全部話すべきだ」
「これでは真相隠蔽と言われても仕方がない。県民をバカにしている」
「翁長前知事の責任はどうなるんだ。死人に口なしで済ませるつもりか」
「9年も違法状態を放置していて、今さら反省では済まない」
翁長前知事の肝煎りで始まった違法事務所
ワシントン事務所は2015年、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対した翁長雄志前知事の肝煎りで設立された。当初は非課税事業者としての登録を目指したが、米国務省から「政治的だ」との理由で難色を示されたため、米国の弁護士の助言で株式会社として設立された。
しかし、この設立過程には重大な問題があった。県が100%出資する株式会社でありながら、株式が県の公有財産として登録されず、9年以上にわたって県議会への経営状況報告も行われなかった。駐在職員の肩書を「社長」「副社長」とし、ビザ取得の際には「県から直接雇用されることはない」「株式会社が雇用を管理している」などの虚偽書類をアメリカ政府に提出していた。
県が設置した弁護士らによる調査検証委員会の最終報告書は、事務所の設立手続きに「重大な瑕疵があることは明らか」で、「その後の運営も含めて違法となる可能性は否定できない」と厳しく結論付けている。報告書はさらに、翁長前知事の公約実現が絶対視され、「十分な日本法、米国法の調査を怠ったまま拙速に進められた」と指摘している。
玉城知事も「知らなかった」と責任回避
現在の玉城デニー知事も2024年10月末の記者会見で「先日、事務方から報告を受けた」と述べ、自身も株式会社の存在を知らなかったことを明らかにした。県の最高責任者である知事が、県が100%出資する株式会社の存在すら把握していなかったという事実は、県政の統治機構そのものに深刻な問題があることを示している。
県幹部は「業務委託の中で設置されており、知事に説明していなかった」と説明しているが、これは明らかに組織的な隠蔽工作である。年間約7000万円という巨額の業務委託費の使途について、知事が全く関与していないということ自体が異常であり、県政の透明性と説明責任を根本から疑わせる事態となっている。
「反省」ではなく事実解明が先決
山里氏が証人尋問で示した「反省」の言葉は、表面的な謝罪に過ぎない。真の反省とは、まず事実を包み隠さず明らかにし、誰の指示で何が行われたのかを具体的に説明することから始まる。証言を二転三転させながら「反省している」と言われても、県民の理解は到底得られるものではない。
この問題では以下の点が未だに不明確なままである。①株式会社設立を最終的に決定したのは誰か、②違法状態を9年間も放置し続けた責任は誰にあるのか、③虚偽書類の作成・提出を指示したのは誰か、④年間7000万円の委託費の詳細な使途、⑤翁長前知事はどこまで関与していたのか。
これらの疑問に対して明確な回答がない限り、いくら「反省」を口にしても空虚な言葉でしかない。県民が求めているのは謝罪ではなく真実であり、責任者の処分と再発防止策の具体的な提示である。
事務所は今年6月に閉鎖されたが、玉城知事は再開を目指す意向を示している。しかし、真相究明が不十分なまま事務所を再開することは、県民の信頼をさらに失墜させることになりかねない。百条委員会は引き続き徹底的な調査を行い、1日も早く全容解明と責任追及を実現するべきである。県政に対する県民の信頼回復は、そこから始まる。