米軍車両妨害で3人逮捕、沖縄県警――法治国家における表現の自由と公共秩序の原則

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公約米軍車両妨害で3人逮捕、沖縄県警――法治国家における表現の自由と公共秩序の原則

いかなる正義や主張であれ、道路上での妨害行為という形での表現方法は、民主主義国家である日本では許容されるべきではありません。 法治国家として、個人の違法行為を禁止し取り締まることは、排他主義や表現の自由への弾圧ではなく、むしろ法の平等な適用そのものです。

正当性の名のもとで法を侵す行為は許されない――沖縄の米軍車両妨害事件が問い直すこと

沖縄県警は10月31日、走行中の米軍車両の前に立ちふさがり通行を妨害したとして、道路交通法違反容疑で3人を現行犯逮捕しました。いかなる正義や主張であれ、道路上での妨害行為という形での表現方法は、民主主義国家である日本では許容されるべきではありません。法治国家としての秩序維持と、適切な手段による主張表明の区別を改めて考える必要があります。

違法行為の事実と逮捕容疑


逮捕されたのは、本部町豊原に住む日高香代容疑者(67)と名護市辺野古に住む直井由美子容疑者(57)です。県警の発表によると、両容疑者は10月31日午前10時50分ごろから約1時間にわたり、東村宮城の県道で米軍トラックなど4台の前に立ちふさがり、車両の通行を妨害したとされています。県警から「移動してください」との指示を受けても従わなかったということです。

さらに別の米軍車両2台の前でも同様の行為を行ったとして、氏名不詳の男も現行犯逮捕されています。この男は逮捕後、黙秘を続けているとのことです。県道は米軍北部訓練場に通じる重要な通路であり、米軍関係者からの通報に基づいて県警が現場に到着したという経緯が示すように、この行為は明らかに交通秩序を乱す違法行為でした。

「どんな考えを持ってても、道路をふさぐのは違うと思う」
「正当な抗議だったとしても、車を止めるのはやりすぎじゃないか」
「意見を言う自由は大事だけど、法を犯してまでやることじゃない」
「こういう活動だと、むしろ市民の支持を失うんじゃないかな」
「抗議活動は認めるけど、やり方には限度があるべき」


表現の自由と公共の福祉のバランス


日本国憲法第21条は「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」を保障しています。政治的な主張や異議申し立ては、民主主義社会において重要な権利であることは論を俟ちません。しかし同時に、憲法第12条は「自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」と定めています。

表現の自由は無制限ではなく、公共の福祉との調整を避けては通れません。道路における通行権も基本的人権の一つであり、市民や物流、そして米軍関係者を含む全ての通行者の移動の自由が保障されるべき場です。個人の政治的主張が、他者の権利を一方的に侵害する手段に変わってしまえば、それはもはや民主的な表現活動ではなく、強要に近い行為となります。

日本の民主主義における法治国家の原則


沖縄県は米軍基地に関連した問題で、県民の間に様々な意見が存在することは事実です。沖縄本島の約15パーセントが米軍専用施設として占有されており、防衛上の必要性と地元住民の生活環境や土地利用の自由とのバランスが、歴史的に問われ続けてきました。こうした複雑な背景があるからこそ、論争の相手方に対する暴力的な圧力は、より一層許されるべきではありません。

民主主義国家では、政策の是非について争う手段は、言論、投票、請願、訴訟、合法的な集会・デモ行進など、法律で定められた方法に限定されるべきです。走行中の車両の前に立ちふさがるという行為は、相手方に選択肢を与えない一方的な強制であり、最悪の場合、重大な交通事故を招く危険性も孕んでいます。実際、沖縄での抗議活動の現場では、過去に死傷事故も発生しており、この手法の危険性は現実が証明しています。

適切な主張表明の手段の重要性


政治的な意見対立がある社会では、その対立の仕方が民主主義そのものの質を左右します。自分たちの正義感や信念のためなら法を破ってもよい、というロジックが広がれば、社会秩序は急速に失われます。相手方が米軍であれ、政府であれ、企業であれ、いかなる対象であっても同じです。法治国家としての日本は、ルールの下での競争を前提としているからです。

抗議活動の自由は守られるべきですが、その前提条件は、他者の基本的権利を侵害しないことです。請願書の提出、マスコミへの情報提供、合法的なデモ行進、さらには司法への提訴など、法律の枠内で意見を主張する手段は数多くあります。こうした正当な手段を尽くした上での政治活動こそが、民主主義社会における市民の良識ある選択です。

排他主義との区別を誤らないために


ここで重要な指摘があります。法治国家として、個人の違法行為を禁止し取り締まることは、排他主義や表現の自由への弾圧ではなく、むしろ法の平等な適用そのものです。米軍施設周辺であろうと、他の施設周辺であろうと、道路での通行妨害は違法です。この原則を一貫して適用することが、真の法治国家の姿です。

逆に、「政治的に正当な主張であれば違法行為も認めるべき」という立場に立てば、社会は無秩序に陥ります。移民・難民・外国人労働者の問題においても同様に、いかなる政治的主張があっても、法を犯して他国に逃げるような行為は許されるべきではなく、これを排他主義と混同することは間違っています。法令遵守の要求は、基本的人権の侵害ではなく、市民社会の最低限の秩序を守る営みなのです。

日本はこのような暴力的行為を伴わない、対話と言論に基づく民主主義を選択した国です。今回の逮捕事件は、その選択を改めて確認する機会となるべきです。

この投稿は玉城デニーの公約「辺野古新基地建設の断念」に関連する活動情報です。この公約は8点の得点で、公約偏差値35.3達成率は0%と評価されています。

コメント: 2件

2025-11-01 10:51:01(キッシー)

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上記の玉城デニーの活動をどう思いますか?

コメント

米軍車両だけでなく工事車両や一般車両の妨害もしていますよね。見せしめじゃなくガンガン逮捕してください。

2025年11月1日 16:15 比嘉隆

>本部町豊原に住む日高香代容疑者(67)と名護市辺野古に住む直井由美子容疑者(57)
どっちも沖縄の人じゃないじゃん

2025年11月1日 11:07 ちゅらまん

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