2025-07-29 コメント投稿する ▼
れいわ新選組・高井たかし氏「9月1日ガソリン税廃止を貫く」他野党の先送り論に異議
れいわ新選組が野党合意に異議 高井幹事長「9月1日廃止を貫くべき」
ガソリン税の暫定税率廃止を巡る議論が、野党間でも波紋を広げている。れいわ新選組の幹事長・高井たかし衆院議員は7月30日、自身のX(旧Twitter)アカウントで、他の野党が打ち出した廃止時期に異論を唱えた。
れいわ新選組は9月1日廃止(遅くとも10月1日)を主張しており、合意してません
と明言したうえで、他の野党が「準備が間に合わない」として年内実施を目指す方向に傾いている現状を痛烈に批判した。
では6月に野党7党で出した『7月1日施行』の法案はいい加減な法案だったのでしょうか?
とも指摘し、野党の一貫性のなさや世論を意識した「パフォーマンス政治」への懸念をにじませた。
れいわが目指す「即時廃止」路線 他野党と一線
ガソリン税の暫定税率は本来、時限措置として導入されたはずが、現在に至るまで半世紀以上にわたり継続されている。市民の生活に直結するガソリン価格の高騰が続く中、各党がこの税の見直しに動き出した。
そんな中、れいわ新選組は「9月1日からの廃止」を明確に掲げる立場を崩していない。これは、6月に立憲民主党や共産党、国民民主党など野党7党が提出した「7月1日施行」を目指す法案とは異なり、より早期かつ強いメッセージを含んだものである。
しかし現在、他の野党は年内施行を目標とする方向で調整中だ。これに対し、高井氏は「初志貫徹で9月1日廃止を目指しましょう」と訴え、妥協を拒む姿勢を鮮明にしている。
「準備不足」への反論 高井氏の真意とは
れいわ以外の野党からは「今の国会スケジュールでは、早期施行の準備が整わない」との声が上がっているが、高井氏はそれに真っ向から異を唱えている。
そういうパフォーマンスばかりやっていると野党は信頼されなくなります
と断じ、政策の一貫性と本気度が問われるべきだと強調。これまで他党と歩調を合わせてきたように見えて、実は「実現可能性」と「実行力」こそが政治の信頼を築くとするれいわの理念がにじむ発言だ。
れいわの「信念型」路線は有権者にどう響くか
れいわ新選組は、既存政党が取る「協調と妥協」の姿勢からあえて距離を置き、「徹底した生活者目線」での政策実行を訴えてきた。消費税廃止や現金給付、社会保険料の軽減といった政策と同様、今回のガソリン税廃止方針も「今、苦しんでいる人に一刻も早く届く策を」という立場から発信されている。
今回の発信は、他の野党に対する対抗心というよりも、政策実行の本気度を有権者に問う意図が見える。
高井氏の言う「9月1日廃止」は決して単なるスローガンではなく、れいわがこれまで一貫して掲げてきた「即効性のある政治」の延長線にある。彼らにとって「準備ができていないから先送り」という論理は、国民生活の逼迫には通用しないという感覚があるのだ。
今後の焦点は「実行力」
臨時国会が8月1日に召集される見込みの中、れいわ新選組を含む野党勢は、ガソリン税の暫定措置撤廃を盛り込んだ法案を提出する予定だ。しかし廃止時期を巡っては、今後も野党間の意見調整が難航する可能性がある。
一方で、れいわがこの問題を通じて発信しているのは、「政治は迅速に動くべきだ」という当たり前の原則だ。有権者は「実現できるかどうか」ではなく、「本気でやろうとしているか」を見ている――。高井氏の発言は、そうした視点での政治評価を投げかけるものでもある。
れいわ新選組・高井幹事長の「9月1日廃止」発言は、政策実行の早期化を求めるだけでなく、他の野党の姿勢に対する一石でもある。選挙を控え、国民の生活に直結する課題に対し、どの党が信念とスピード感をもって取り組むのか。その姿勢が、今後の支持動向にも大きく影響を与えることになりそうだ。