2025-12-19 コメント投稿する ▼
根室市がメガソーラー規制条例を制定:自然破壊に歯止め、津波警戒区域も対象
北海道根室市が2025年12月19日、メガソーラーなど再生可能エネルギー発電施設の建設を規制する条例を成立させました。 根室市議会は19日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を規制する条例案を可決し、基幹産業の漁業への被害を考慮して津波災害警戒区域を独自に規制地域に設定しました。
自然と生活を守る根室市の英断
北海道根室市が2025年12月19日、メガソーラーなど再生可能エネルギー発電施設の建設を規制する条例を成立させました。根室市議会は19日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を規制する条例案を可決し、基幹産業の漁業への被害を考慮して津波災害警戒区域を独自に規制地域に設定しました。
この条例の正式名称は「根室市再生可能エネルギー発電施設の設置に関する条例」で、風力発電施設も含まれ、太陽光発電施設は出力10キロワット以上が対象となります。建設を完全に禁止する「禁止区域」と、事業者に十分な配慮を求める「抑制区域」を設けることで、無秩序な開発に歯止めをかける画期的な取り組みです。
「やっと市が動いてくれた。自然を守ってくれる条例ができてほっとしました」
「メガソーラーで景観が壊されるのを見ていて心配だったんです」
「津波警戒区域まで規制してくれるなんて、本当に住民のことを考えてくれている」
「これで無計画な開発を止められますね。根室の自然を守れる」
「市長さんと議会の皆さんに感謝です。未来の子どもたちのためにありがたい」
全国で深刻化するメガソーラー問題
根室市の条例制定の背景には、全国各地で発生しているメガソーラーによる深刻な環境破壊があります。メガソーラーへの反対運動は全国で160件を超え、同時に、建設を抑制・規制する自治体の条例が急増し約130件になっているという状況が続いています。
特に問題となっているのは森林伐採です。再エネ開発(メガソーラーと風力発電)によって、2022年5月の時点で約23,000ヘクタールの森林が失われていることが判明しており、これは東京ドーム約4900個分に相当する膨大な面積です。
メガソーラーが自然環境に与える影響としては①景観破壊②森林伐採③森林伐採による土砂災害の発生④土地利用の変化による動植物の生息地破壊等があると日本野鳥の会が指摘しており、環境アセスメントの対象外という法的な抜け穴が問題を深刻化させています。
根室市で具体化していた巨大開発計画
根室市では現在、西浜町に発電能力が最大2万3千キロワット(約17万8千平方メートル)、月岡町に同3万キロワット(約44万平方メートル)という巨大なメガソーラー建設計画が進行中です。これらの計画に対して根室西浜太陽光合同会社が計画している大規模太陽光発電(メガソーラー)の建設に反対する市民運動が活発化していました。
今回計画されているメガソーラーは、敷地面積約17.3ヘクタール(東京ドーム約3.7個分、サッカーコート約24面分に相当)、出力約24MWという非常に大規模なもので、建設予定地には重要な生物の生息や希少種が確認されているにも関わらず、開発が強行されようとしていたのです。
市民からは「無秩序な開発に歯止めをかけてほしい」という声が高まり、市議会も署名活動に乗り出すなど、地域を挙げて自然保護に取り組む姿勢を見せていました。
地域の声に応えた真の民主主義
今回の条例制定は、地域住民の声に真摯に耳を傾けた根室市政の姿勢を示すものです。ただし、既に進行中の2件の計画については経過措置が適用され、今回の条例による規制の対象にはならないという課題も残されています。
太陽光発電設備等の設置を規制する特化条例は、平成26年1月に大分県由布市が、同年12月に岩手県遠野市が制定し、それ以降全国各地の自治体で制定されるようになった状況の中で、根室市の取り組みは特に津波警戒区域を規制対象に含めた点で画期的です。
この条例は単なる開発規制ではなく、地域の持続可能な発展と自然環境保護を両立させるという理念に基づいています。再生可能エネルギー自体を否定するのではなく、適切な場所で適切な規模での開発を促すことで、真に地域に貢献するエネルギー政策の実現を目指しているのです。
根室市の英断は、全国の自治体にとって環境保護と地域住民の生活を守るための重要な先例となるでしょう。