平田研知事が佐賀・山口知事と初面談 九州新幹線長崎ルート全線フル規格化へ費用負担の溝深く

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平田研知事が佐賀・山口知事と初面談 九州新幹線長崎ルート全線フル規格化へ費用負担の溝深く

九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)の全線フル規格化を「県政の重要課題」と位置づける長崎県の平田研知事が2026年3月25日、就任後初めて佐賀県庁を訪れ、佐賀県の山口祥義知事と約35分間にわたり面談しました。「独善的にならないような形で」と述べた平田知事の慎重な姿勢が注目されましたが、長年にわたる費用負担問題やルートの隔たりは依然として大きく、協議の前途は容易ではありません。

「早く通せとか、それってすごく傷つく」佐賀の本音


平田知事は2026年2月の長崎県知事選に初当選し、2026年3月2日に就任しました。国土交通省の局長や復興庁統括官を歴任した官僚出身で、選挙公約には「新幹線問題を必ず解決する」と明記していました。就任間もない3月の長崎県議会でも、全線フル規格化に向けて「知事として山口知事と信頼関係を構築し、早期実現に全力を注いでいく」と意欲を示しています。

「国土交通省出身で山口知事とも旧知の仲という平田知事。佐賀との関係改善に期待はあるが、根本的な費用の溝は簡単に埋まらない」

今回の面談で佐賀県の山口知事は費用負担の問題について率直に述べました。現在の整備スキームで全線フル規格化を進めた場合、佐賀県の負担金は長崎県の約2.5倍になるといいます。「それって長崎県民わかっていらっしゃるのかな。早く通せとか、それってすごく傷つく」という山口知事の言葉は、長年にわたる不満と孤立感を率直に表したものです。山口知事は費用負担に加えてフル規格整備による在来線の利便性低下も懸念材料として挙げており、「佐賀と長崎の関係は本来『太陽』であるべき。『北風』なのはどうかな」と長崎県側に理解を求めました。

「速達性を損なわないルートを」明言避けた平田知事の姿勢


平田知事はこうした佐賀県の立場に一定の理解を示しつつ、「我々も独善的にならないような形で、佐賀県の事情とか立場を前提に、どう考えるのかということを話をしていくことも私たちの役割のひとつだと思っている」と述べました。「北風ビュービューでやろうなどと思っていない」とも応じており、対立ではなく対話を重視する姿勢を打ち出しました。

一方で具体的なルートについては明言を避け、「佐賀県の考え方があるので、我々としては速達性を損なわないようなルートであってほしいというところまでです」とするにとどめています。

「丁寧な姿勢は評価できるが、結局どのルートを求めているのかが見えてこない。具体的な話はこれからなんでしょうね」

面談は報道陣に全て公開される形式で行われ、両知事は今後も面会を重ねて意見交換を続けることを確認しました。平田知事は面談後の取材で、改めて全線フル規格化への意欲を示しつつ「佐賀県と国交省の協議の推移を見ながら、しかるべきタイミングで動いていきたい」と慎重な言葉を選んでいます。

20年以上の懸案・長崎ルートの複雑な経緯


この問題の根は深く、長崎ルートをめぐる議論は20年以上続いています。当初は車輪の幅を変えて在来線と新幹線の両方を走れる「フリーゲージトレイン(FGT)」の導入を前提に整備が進められ、武雄温泉から長崎間はフル規格新幹線として2022年9月に開業しました。しかし技術開発が難航し、2018年に与党がFGTの導入断念とフル規格整備の基本方針を決定したことで、佐賀県は「そもそもフル規格を求めたことはなく、今も求めていない」と強く反発しました。

FGTの失敗というツケが、そのまま佐賀県への費用負担問題として降りかかった構図になっています。JR九州の古宮洋二社長も2026年3月の会見で「FGTが頓挫した今、約束事が何もない」と指摘しており、協議の前提となる合意事項すら宙に浮いている状態が続いています。

「そもそも佐賀はフル規格を求めていなかった。FGTが失敗して押しつけられた形なのに、今さら費用を払えというのは無理がある」

今後の焦点は、佐賀県の山口知事が4月中に予定している国土交通省の水嶋智事務次官との面会です。佐賀県の負担額が長崎県の2倍以上となる受益と負担の不均衡について、この問題の解消なくして前進は難しい状況です。平田知事が国交省での経験を生かして協議の糸口を開けるかどうか、今後の動向に注目が集まっています。

「平田知事が国交省出身なのは大きな武器。でも国や長崎の都合だけで佐賀を動かそうとしても、これまでの歴史が証明するとおり、うまくはいかない」

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まとめ
  • 長崎県の平田研知事が2026年3月25日、就任後初めて佐賀県の山口祥義知事と約35分面談
  • 平田知事は「独善的にならない」と対話姿勢を示したが、具体的ルートについては明言を避けた
  • 佐賀県の負担金は現スキームでは長崎県の約2.5倍で、山口知事は「長崎県民にわかってほしい」と訴えた
  • FGT開発断念という経緯が問題を複雑にし、JR九州も「約束事が何もない」と指摘
  • 両知事は今後も意見交換を継続することで合意、山口知事は4月中に国交省の水嶋事務次官と面会予定
  • 平田知事の国交省出身という経歴が交渉の糸口になるかが今後の焦点

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2026-03-26 15:52:20(うみ)

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