2026-01-20 コメント投稿する ▼
広島県内民間企業の障がい者雇用1万4000人突破も達成率は2年連続低下
広島県内の民間企業で働く障がい者の数が、2025年6月1日時点で初めて1万4000人を超え、過去最多の1万4291人となりました。前年と比べて2.8パーセント増加し、人手不足を背景に企業が積極的な採用を進めている結果です。
人手不足が雇用拡大を後押し
広島労働局の発表によりますと、県内の民間企業に雇用された障がい者は1万4291人で、前年より394人増えて過去最多を更新しました。産業別では製造業が最も多く、次いで卸売業・小売業、医療・福祉の順となっています。深刻な人手不足に悩む企業が、新たな労働力として障がい者の採用意欲を高めていることが大きな要因です。
障がいの種類別では、身体障がい者が6859人、知的障がい者が3979.5人となっており、特に精神障がい者は前年比8パーセント増の3452.5人と大きな伸びを示しています。精神障がい者の雇用が進んだ背景には、企業側の理解が深まったことや、支援機関による定着サポートが充実してきたことがあります。
「障がい者雇用が進むのは良いことだけど、企業の理解が追いついてるのか心配」
「数が増えても定着しなければ意味がない。働きやすい環境づくりが必要」
「法定雇用率を達成できない企業が半分もあるって、まだまだ課題だらけじゃん」
「人手不足だからって数合わせで雇われるのは複雑な気持ち」
「企業にも障がい者にもメリットある雇用が理想だけど現実は厳しいのかな」
達成率は2年連続で低下
一方で、法定雇用率を達成した企業の割合は48.9パーセントにとどまり、2年連続で低下しました。障がい者雇用促進法では、一定規模以上の事業主に対して従業員の一定割合を障がい者とすることが義務付けられています。2024年4月から法定雇用率は2.5パーセントに引き上げられ、従業員40人以上の企業が対象となっています。さらに2026年7月には2.7パーセントまで引き上げられる予定で、対象企業も従業員37.5人以上に拡大されます。
雇用義務のある企業のうち、約6割にあたる819社では障がい者を1人も雇用していないという厳しい現状も明らかになりました。法定雇用率を達成できない企業には、不足人数1人あたり月額5万円の障害者雇用納付金の支払いが求められます。例えば不足人数が2人で1年間続いた場合、年間120万円の納付金が発生することになります。
定着に向けた支援が急務
雇用数が増加する一方で、職場への定着が大きな課題となっています。広島労働局は現状について、雇用の数が増えても雇用の定着には課題があり、引き続きケアする必要があると指摘しています。障がい者が働きやすい環境を整えるには、作業施設や設備の改善、職場環境の整備など、企業側の経済的負担も伴います。
そのため、国や自治体は障がい者雇用に取り組む事業主に対して、さまざまな支援制度や助成金制度を設けています。作業施設の設置や整備を行う企業には対象費用の3分の2が助成されるほか、職場定着に向けた人的支援なども受けることができます。企業がこうした支援制度を積極的に活用することで、障がい者が長く安心して働ける環境を作ることが可能になります。
また、広島県では障がい者雇用企業見学会や理解促進セミナーを開催し、企業の取り組みを支援しています。2025年9月には優良事業所3社を表彰するなど、積極的に障がい者雇用を推進する企業を評価する取り組みも行われています。
今後の展望と課題
公的機関ではいずれも法定雇用率2.8パーセントを達成している一方で、民間企業では依然として半数以上が未達成という状況が続いています。広島労働局は今後もハローワークなどを通じて、企業への相談や支援を強化していく方針を示しています。
障がい者雇用の拡大には、単に数を増やすだけでなく、働く環境の質を高めることが欠かせません。企業は法定雇用率の達成を目指すだけでなく、障がいのある従業員が能力を発揮し、長く働き続けられる職場づくりに取り組む必要があります。支援機関との連携を深め、個々の障がい特性に応じた配慮や支援体制を整えることが、真の共生社会の実現につながります。
広島県内でも障がい者雇用の取り組みは着実に前進していますが、達成率の低下という課題を克服するためには、企業の意識改革と実効性のある支援策の両輪が求められています。