2026年度予算成立、ねじれ国会で審議難航 高市内閣「熟議」のあり方に課題

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2026年度予算成立、ねじれ国会で審議難航 高市内閣「熟議」のあり方に課題

2026年度の当初予算が4月7日、参議院本会議で成立しました。 衆議院を通過した予算案は、通常であれば、次の国会会期中に参議院での審議を経て成立します。 しかし、今回の場合、3月13日に衆議院を通過した予算案は、参議院での審議に時間がかかりました。 しかし、今回の予算案は、この自然成立の期限である4月11日を前に、参議院本会議での採決によって成立しました。

2026年度の当初予算が4月7日、参議院本会議で成立しました。しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。衆議院と参議院で多数派が異なる「ねじれ国会」の状態が続き、予算審議は例年よりも約1ヶ月遅れる異例の事態となりました。高市早苗首相率いる内閣は、早期の予算成立を目指していましたが、国会運営の難しさに直面し、「熟議の国会」という理想と現実との乖離が改めて浮き彫りになっています。

予算成立までの経緯と遅延の背景


当初予算は、憲法第60条の規定に基づき、衆議院で可決された後、参議院で意思決定が行われます。衆議院を通過した予算案は、通常であれば、次の国会会期中に参議院での審議を経て成立します。しかし、今回の場合、3月13日に衆議院を通過した予算案は、参議院での審議に時間がかかりました。

もし参議院で成立しなかった場合、衆議院の優越規定により、衆議院で3分の2以上の賛成があれば会期末に自然成立させることができます。しかし、今回の予算案は、この自然成立の期限である4月11日を前に、参議院本会議での採決によって成立しました。これは、予算が自然成立するのを待つのではなく、参議院での審議を経て成立させることを重視した結果と言えます。

自然成立は、参議院の存在意義を問いかねないという指摘もあり、それを避けて審議を尽くした上で成立させることは、国会審議の形を保つ上で一定の意味があったと考えられます。しかし、その一方で、審議の遅れは、当初予定されていた政策の実施時期にも影響を与えかねません。

参院予算委員会での攻防


予算成立を目前に控えた4月7日の参議院予算委員会では、国会審議のあり方を象徴するようなやり取りがありました。立憲民主党の杉尾秀哉議員は、先月行われた日米首脳会談に触れながら、閣僚に課せられた憲法擁護義務と、高市首相が持論とする憲法改正との関係について、執拗に質問を重ねました。

杉尾議員は、「憲法改正の持論は、首相の間は封印されるということでよろしいのですね」と問いかけました。これに対し、高市首相は「それは別問題です」と答弁し、自身の憲法改正に対する考えと、首相としての職務遂行は切り離して考えるべきだとの立場を示しました。

この質疑応答は、単なる個別の政策論争にとどまらず、憲法という国家の基本原則を巡る国会議論の複雑さ、そして首相の政治信条と職務との関係性といった、より根源的な問題を提起するものでした。ねじれ国会下では、こうした政治的な駆け引きが審議の遅れに拍車をかける側面も否定できません。

僅差の採決と与野党の構図


参議院本会議における最終的な予算案の採決は、賛成126票、反対119票という、わずか7票差での成立となりました。この結果は、与党内での足並みの乱れや、野党による反対の根強さを示唆しています。

予算案の成立には、連立を組む公明党に加え、保守党が賛成に回りました。一方、日本共産党や国民民主党などは反対に転じました。特に、保守党が賛成に回ったことは、内閣にとって一定の追い風となったものの、その僅差は、今後の政権運営において、安定した国会運営がいかに重要であるかを物語っています。

こうした中、国会では様々な論点が交錯していました。例えば、保守党の百田氏がアイヌ民族の先住民族としての明記について「大きな過ち」と発言し、民族問題が政治的に利用される懸念を示すなど、保守層の間に広がる議論も垣間見えました。また、辺野古でのヘリ基地建設を巡る問題や、それに伴う事故への対応についても、野党からは厳しい追及がありました。

「熟議」の国会運営への問い


今回の2026年度当初予算の成立過程は、衆参ねじれ国会が、国会における「熟議」、すなわち、多様な意見を反映しながら、時間をかけて合意形成を図るという理想的な審議を、いかに困難にしているかを改めて浮き彫りにしました。

国家予算は、国民生活や経済活動の根幹を支える極めて重要な法案です。それが例年より大幅に遅れて成立し、しかも僅差での決着となったことは、国民の政治に対する信頼を揺るがしかねません。

「熟議の国会」を実現するためには、単に審議時間を確保するだけでなく、衆参のねじれという構造的な問題を乗り越え、建設的な議論を促進する仕組みや、与野党間の信頼関係の構築が不可欠です。今回の予算成立を機に、私たちの国会が、真に熟議を尽くせる場となっているのか、そのあり方を根本から問い直す必要があるのではないでしょうか。今後の高市内閣による国会運営、そして「ねじれ」を前提とした政治のあり方が、引き続き注視されます。

まとめ


  • 2026年度当初予算が4月7日に参議院で成立した。
  • 衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」により、審議が例年より約1ヶ月遅延した。
  • 参議院での審議を経て成立し、自然成立の期限は回避した。
  • 参院予算委員会では、杉尾議員が高市首相の憲法改正持論と職務を結びつけて追及した。
  • 予算成立は7票差であり、与野党間の対立の根深さを示した。
  • 今回のプロセスは、「熟議の国会」の実現に向けた課題を浮き彫りにした。

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2026-04-08 08:32:38(櫻井将和)

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