2026-03-10 コメント投稿する ▼
高市政権、ガーナ保健医療支援を7億円増額し31億円に、築90年超病院の建て替えで母子保健改善へ
高市政権は2026年2月23日、西アフリカのガーナ共和国における保健医療体制の改善を支援するため、2022年に決定した約24億円の無償資金協力を7億円増額し、約31億円とする契約変更を行いました。ノーザン州タマレ中央病院の老朽化が深刻で、築後90年以上経過した病棟があり、母子保健医療サービスの提供が困難な状況にあることが増額の理由です。
タマレ中央病院は築90年超の老朽施設
外務省によると、ガーナ共和国ノーザン州の州病院として位置付けられているタマレ中央病院は、病棟の一部が築後90年以上経過し、老朽化により州病院として求められるレベルでの母子保健医療サービスの提供が難しくなっています。
衛生面の課題があるほか、院内感染対策も十分に講じられていない状況です。さらに、同州の資金不足により、州内の病院における医療機材設備が不足しているとしています。
ノーザン州は、妊産婦死亡率、5歳児未満死亡率が高く、施設内妊産婦死亡率については全国で最も高くなっています。母親と子どもの健康状態の改善が急務となっていました。
2022年から7億円の増額
日本政府は2026年2月23日、ガーナの首都アクラにおいて、駐ガーナ共和国日本国特命全権大使とガーナ共和国外務大臣との間で、供与限度額の変更に関する書簡の署名交換を実施しました。
2022年5月19日に書簡の署名交換済みだった供与限度額24.55億円の無償資金協力「ノーザン州における保健医療体制改善計画」について、供給の限度額を31.13億円に変更することが決定されました。約7億円の増額となります。
今回実施する協力は、ノーザン州において、タマレ中央病院の施設の建て替え拡張、医療機材の整備及び同州内の郡病院に対して医療機材を整備することにより、母子保健医療サービスの質及びリファラルシステム病診連携の改善を図り、もってガーナの保健サービスの改善に寄与するものとなります。
施設建設と医療機材の整備
具体的な事業内容として、タマレ中央病院には外来部門、中央診療部門、産科部門、小児病棟など総延床面積約5800平方メートルの施設が建設されます。
医療機材としては、麻酔器2点、帝王切開器具セット4点、超音波診断装置2点、開放型保育器5点、小手術器具セット3点、無影灯2点、油圧式手術台2点などが整備されます。
また、3つの郡病院であるサベルグ市民病院、ビンビラ病院、パンダイ病院に対しても、分娩部門、手術室、中央滅菌材料室、血液銀行関連機材として、麻酔器1点、帝王切開器具セット6点、油圧式手術台3点、ポータブル超音波診断装置2点などが整備されます。
ガーナは西アフリカの民主主義の模範国
ガーナは1990年代に民主化が進み、政権交代を含む数多くの大統領選挙議会選挙を平和裏に実現させるなど、政治的社会的安定を保ち、西アフリカにおける民主主義のけん引役として国際社会から高い評価を得ています。
2010年以降は石油生産開始に伴い投資や経済活動が活発化し、高い経済成長率を達成しましたが、近年、コロナ禍の影響等により財政及び公的債務状況が悪化し、経済再建に努めています。
地域格差の存在、不十分なインフラ整備や公共サービスなど多くの課題も抱えており、これらの課題を克服することが同国の安定的な社会経済発展を堅固なものとするために不可欠です。
JICAは、インフラ開発、農業を含む産業基盤強化、保健、人材基盤強化を重点分野として支援しています。今回の無償資金協力は、保健分野における日本の支援の一環として実施されます。
日本のODA政府開発援助は、途上国の自立的発展を支援し、国際社会の平和と繁栄に貢献することを目的としています。ガーナへの支援は、西アフリカ地域の安定と発展に寄与する重要な取り組みとなります。