2026-03-02 コメント投稿する ▼
ホルムズ海峡封鎖で日本のエネルギー危機深刻化
米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けて、世界の原油輸送の約2割が通過するホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥り、日本のエネルギー安全保障が危機に瀕しています。2026年3月1日、商船三井、日本郵船、川崎汽船の海運大手3社がホルムズ海峡の航行停止を決定し、日本が輸入する原油の9割以上を依存する中東からの供給ルートが遮断される事態となりました。高市早苗首相の外交判断や危機管理能力に国民の注目が集まる中、エネルギー価格の高騰や経済への打撃が現実のものとなりつつあります。
史上初のホルムズ海峡封鎖
イラン革命防衛隊は2月28日、船舶向け無線で「いかなる船舶もホルムズ海峡を通過することは許されない」と通告しました。英国海事貿易運用センターやEU海軍が複数の船舶から同様の報告を受けたと発表し、イランメディアは同海峡が「事実上閉鎖」されたと伝えました。
ホルムズ海峡が封鎖されたのは、記録のある近現代史上、今回が初めてのことです。イランはこれまで、この海峡を「使わない切り札」として持ち続けてきました。封鎖を脅しのカードとして使いながら、一度も実行に移さなかったのです。
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾とオマーン湾をつなぐ幅約30から40キロメートルの細長い海峡です。ここを毎日、世界の原油消費量の約20パーセント、世界のLNG貿易の約20パーセント、日本が輸入する原油を積んだタンカーの約80パーセントが通過しています。
「ホルムズ海峡封鎖は史上初。これは本当にヤバい事態だ」
「日本は原油の9割を中東に頼ってる。備蓄があっても限界がある」
「ガソリン価格200円超えも現実味を帯びてきたな」
「高市首相の危機管理能力が試される。冷静な対応を頼む」
「エネルギー安全保障の脆弱さが浮き彫りになった」
海運各社が緊急対応
商船三井はホルムズ海峡をつなぐペルシャ湾内において、同社が管理するLNG船や原油タンカーなど10隻ほどが常時航行しているとみられます。同社は「船員、貨物、船舶の安全を最優先に24時間体制で監視を強化している」としています。
日本郵船も平時は同湾内にLNG船や自動車運搬船などを航行させており、ホルムズ海峡の回避を艦隊に指示しました。川崎汽船もペルシャ湾内に複数の船が航行していましたが、安全な海域での待機を指示しました。
報道によると、ホルムズ海峡を通過する船舶が2月28日夜時点で約7割減少し、数百隻の船舶が同海峡付近で停泊しています。戦争リスク保険料はすでに数倍に高騰しており、超大型原油船の日額運賃も20万ドルを超える水準に達したとの報道があります。
米国政府もペルシャ湾全域で自国船舶にイラン領海からの離隔を求め、ギリシャ海運省は自国船にペルシャ湾、オマーン湾、ホルムズ海峡の完全回避を緊急勧告しました。
日本経済への深刻な影響
日本は、輸入する原油の9割超をサウジアラビアやアラブ首長国連邦といった中東地域に依存しています。多くがホルムズ海峡を通過し、約20から25日かけて運ばれます。
資源エネルギー庁によると、2025年12月末時点で国家備蓄として国内の石油消費量の146日分に相当する原油を備蓄しています。政府と産業界によって国内の原油需要の約180日分に相当する備蓄を用意しているため、封鎖された場合でも「国内在庫や国家備蓄があり、石油製品の供給に直ちに影響が出ることはない」との見方があります。
しかし、封鎖が180日を超えて長期化した場合、他国からの輸入だけで供給不足を完全に埋めることはほぼ不可能となります。
専門家の試算では、原油価格が120ドル前後で推移した場合、日本の実質GDPは1年間で0.6パーセント程度押し下げられるとされています。ホルムズ海峡で深刻な事態が発生し、原油価格が100ドルを突破した場合、国内のガソリン価格は1リットルあたり20円から30円程度の押し上げ圧力を受けることになります。
これは、政府の補助金施策を考慮しても、家計や物流コストに多大な負担を強いる「180円から200円超え」の局面を招きかねません。エネルギー価格の高騰は輸入物価を押し上げ、日本の消費者物価指数を0.6から0.7パーセント程度引き上げると予測されています。
原油価格が持続的に1バレル120から130ドルで推移した場合、日本の輸入コストは大幅に増加し、貿易赤字が拡大します。その結果、円安圧力が一段と強まり、日本銀行によるインフレ抑制の取り組みをさらに困難にさせます。この影響により日本経済はスタグフレーションに陥るリスクが指摘されています。
高市首相の難しい外交判断
高市首相は2月28日夕、羽田空港発の民間機で小松空港へ向かい、石川県知事選候補者の応援演説を行いました。冒頭、「ちょうど空港に出発しようという時に攻撃の第一報が入り、飛行機に乗る直前、米軍も参戦したらしいと分かった。乗るかどうか、だいぶ迷った」と明かしました。
米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けた後も自民党総裁としての政務の地方出張を取りやめず、東京を離れたことについて、危機管理の在り方が問題となる可能性があります。木原稔官房長官は3月1日未明の記者会見で「問題ない」と強調しました。
日本は原油の9割以上を中東地域に頼っており、これまで産油国との良好な関係維持に配慮してきました。イランとも長年にわたり独自の友好関係を築いてきた経緯があります。一方で米国は唯一の同盟国であり、今回の攻撃が及ぼす影響は経済、安全保障両面で大きいものがあります。
木原官房長官は1日未明の記者会見で、米国とイスラエルによるイラン攻撃を日本政府として支持するか問われ明言しませんでした。「国際的な核不拡散体制の維持のためにもイランによる核兵器開発は決して許されない」と話すにとどめ、米国などの行動に対する論評は避けました。
エネルギー政策の抜本的見直しが必要
専門家は、日本国内の再生可能エネルギー資源は決して不足しているわけではないと指摘します。太陽光発電で2000ギガワット超、風力で約1000ギガワットの技術的ポテンシャルが見込まれており、これは現在の電力需要の10倍以上に相当します。
再生可能エネルギーは、コモディティ価格ショックに対するリスク軽減機能も果たします。太陽光や風力はいったん建設されれば燃料コストゼロの電力を供給し続け、ホルムズ海峡危機のような価格変動から家庭や産業を守ることになります。
日本は依然として一次エネルギーの約85パーセントを化石燃料に依存しており、今回の緊張によって深刻な影響を受ける国の最上位にあげられています。備蓄や分散化だけでなく、長期的なエネルギー政策の抜本的見直しが求められています。
高市首相は、米国との同盟関係と中東諸国とのエネルギー関係の間で難しい外交判断を迫られています。邦人の安全確保とエネルギー供給の安定を最優先にしながら、事態の早期沈静化に向けた外交努力が求められています。
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