2026-02-25 コメント投稿する ▼
2026年度予算案を巡る攻防:野党が求める「暫定予算」の背景と影響
しかし、予算案が成立するためには、衆議院と参議院の両方で十分な審議を行う必要があります。 野党側は、衆議院での審議が遅れている現状では、参議院でじっくりと議論する時間が残されていないと主張しています。 今回の予算審議が難航している背景には、衆議院での日程調整の難航があります。
立憲民主党をはじめとする野党側は、現在の審議状況では3月末までの予算成立は不可能だと判断し、政府に対して「暫定予算」の編成を強く求めました。
この記事では、データジャーナリストの視点から、なぜこのような事態に陥っているのか、そして「暫定予算」が私たちの生活にどのような意味を持つのかを分かりやすく解説します。
予算成立の期限と国会のルール
日本の会計年度は4月1日から始まります。そのため、政府が計画した新しい年度の予算案は、本来であれば3月31日までに国会で成立させるのが理想的です。
予算が成立しなければ、4月以降の行政サービスや公共事業、さらには公務員の給与支払いなどに支障が出る恐れがあるからです。
しかし、予算案が成立するためには、衆議院と参議院の両方で十分な審議を行う必要があります。今回、野党側が「デッドラインが近づいている」と警告したのは、この審議時間が圧倒的に足りないという危機感の表れです。
野党が突きつけた「暫定予算」の要求
2月25日に行われた与野党の会談で、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は、自民党の磯崎仁彦参院国対委員長に対し、暫定予算案を編成するよう要求しました。
暫定予算とは、本予算が年度内に成立しない場合に、4月以降の一定期間(数週間から数ヶ月程度)の支出を賄うために組まれる「つなぎ」の予算のことです。
野党側は、衆議院での審議が遅れている現状では、参議院でじっくりと議論する時間が残されていないと主張しています。無理に3月中の成立を急ぐのではなく、まずは暫定予算で急場をしのぎ、その間に徹底した審議を行うべきだという考えです。
暫定予算とは何か?その役割を解説
暫定予算は、いわば「応急処置」のようなものです。本予算が成立するまでの間、国民生活に混乱が生じないよう、最低限必要な経費だけを計上します。
具体的には、年金の支払い、医療費の補助、警察や消防の維持費などが含まれます。一方で、新しい政策に基づいた新規事業や、大規模な公共工事などは、本予算が成立するまでストップすることが一般的です。
過去にも、国会での対立が激化した際や、選挙の時期が重なった際などに暫定予算が組まれた事例があります。しかし、これは政治の停滞を示すサインでもあり、政府にとっては避けたい事態といえます。
なぜ審議が遅れているのか
今回の予算審議が難航している背景には、衆議院での日程調整の難航があります。与党側は3月13日に衆議院を通過させる日程を提案しましたが、野党側はこれに強く反対しています。
予算案は衆議院を通過した後、参議院に送られます。憲法の規定により、衆議院が可決してから30日が経過すれば自然に成立する「自然成立」という仕組みもありますが、参議院での審議を軽視することは民主主義の観点から問題視されます。
高市早苗首相は3月中の成立を目標に掲げていますが、野党側は「十分な説明がなされていない」として、さらなる審議時間の確保を求めています。この溝が埋まらない限り、暫定予算の現実味は増していくことになります。
今後の展望と国民生活への影響
今後、焦点となるのは衆議院での採決時期です。もし与党が強引に採決を進めれば、野党の反発はさらに強まり、国会全体が空転するリスクもあります。
一方で、暫定予算が組まれることになれば、新しい政策の実施が遅れるというデメリットが生じます。例えば、子育て支援の拡充や、新しい経済対策などが4月からすぐにスタートできなくなる可能性があります。
私たち国民にとって重要なのは、予算が単に早く成立することだけではありません。税金がどのように使われるのかが透明性を持って議論され、納得感のある予算が作られることです。国会がこの「デッドライン」をどう乗り越えるのか、注視していく必要があります。