高市早苗首相が憲法改正に意欲、衆院3分の2超で審議会長奪還へ

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高市早苗首相が憲法改正に意欲、衆院3分の2超で審議会長奪還へ

2026年2月8日に投開票された衆議院議員総選挙で、自民党は316議席を獲得し、憲法改正の発議に必要な3分の2、310議席を超える歴史的大勝を果たしました。高市早苗首相は9日の記者会見で「国の理想の姿を物語るのは憲法だ。この国の未来をしっかりと見据えながら、憲法改正に向けた挑戦も進めていく」と述べ、改憲への強い意欲を示しました。野党に譲っていた衆院憲法審査会長ポストを奪還し、改憲論議の主導権を握る公算が大きくなっています。

衆院3分の2超で改憲論議が本格化


自民党が獲得した316議席は、憲法改正の発議に必要な3分の2を6議席上回りました。これにより、自民党は単独で憲法改正の発議が可能な議席を確保したことになります。衆院で単独3分の2超は戦後初の快挙です。

高市首相に近い自民の萩生田光一幹事長代行も8日、改憲発議への意欲を強調しました。自民党は石破茂政権下で大敗した前回の衆院選後、衆院憲法審査会長ポストを立憲民主党、立憲に自ら譲り渡し、党是に掲げる改憲への本気度を疑われた経緯があります。

今回の大勝でポスト奪還が確実となり、少なくとも審議停滞への懸念は解消されそうです。高市首相は「少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくっていけるよう粘り強く取り組む覚悟だ」と述べています。

「憲法改正は党是だから当然やるべき」
「自衛隊を明記するのは当たり前だ」
「緊急事態条項も必要だと思う」
「憲法改正で日本は普通の国になれる」
「国の理想の姿を示すのは憲法だ」

自衛隊明記など4項目の改憲案


自民党は今回の衆院選の公約に「自衛隊の明記など4項目の憲法改正に向け、国民に丁寧に説明する」と盛り込みました。これは高市首相の政治の師である安倍晋三元首相も第2次安倍政権下で目指した改憲案です。

具体的には、憲法9条に自衛隊を明記すること、緊急事態条項の創設、教育の充実、参議院の合区解消などが含まれます。高市首相は選挙期間中の応援演説で「憲法になぜ自衛隊を書いちゃいけないのですか。彼らの誇りを守り、しっかり実力組織として位置づけるためにも当たり前の憲法改正もやらせてください」と訴えてきました。

高市首相は「憲法改正は党是である」と強調し、「やはり具体案を、国会内の憲法審査会で審議していただけるようになると、ありがたい」と述べています。衆院憲法審査会長ポストを奪還することで、改憲論議を主導し、具体的な改正案を審議に付する環境が整います。

参院での課題が最大のハードル


しかし、憲法改正の実現には大きな課題が残っています。それは参議院での議席不足です。憲法改正の発議には、衆参両院でそれぞれ3分の2以上の賛成が必要です。衆院では自民党が単独で3分の2を超えましたが、参院では自民党だけでは3分の2に届いていません。

参院では、自民党と日本維新の会、その他の改憲勢力を合わせても、3分の2に達するかは不透明な状況です。このため、野党の協力を得ることが不可欠となります。特に、立憲民主党と公明党が急きょ結成した中道改革連合、中道の動向が鍵を握ります。

中道も憲法改正に関して「責任ある議論の深化」を掲げていますが、自民党の改憲案にそのまま賛成するかは不明です。共産党、社民党、れいわ新選組は護憲を訴えており、改憲には反対の立場です。

高市首相は「直近の民意」が参院憲法審の議論を前進させることへの期待を示していますが、参院での停滞が最大の課題となります。衆院で大勝したからといって、すぐに憲法改正が実現するわけではありません。

国民投票のハードルと懸念


仮に衆参両院で3分の2以上の賛成を得て発議が行われたとしても、最終的には国民投票で過半数の賛成を得る必要があります。憲法改正国民投票法では、発議から国民投票の実施までを60日以後180日以内と定めています。

最短でも、2026年秋の臨時国会で発議が行われたとしても、国民投票は2026年末から2027年初頭となります。しかし、これはあくまで最短のシナリオであり、実際にはさらに時間がかかる可能性が高いです。

国民投票については、CM規制がないため、資金力による世論誘導のリスクが指摘されています。また、投票率の縛りがなく、有効投票の過半数で決まるため、低投票率の場合でも改正が成立する可能性があります。

一部では、高市首相が「普通の国」を目指すことへの懸念も出ています。戦後日本は平和憲法と非核三原則により、軍事大国化を抑制してきました。憲法改正により、日本がどのような国になるのか、国民への丁寧な説明が求められます。

スパイ防止法との関連性


憲法改正と並んで、高市首相が重視しているのがスパイ防止法の早期制定です。安全保障政策を抜本的に強化するためには、スパイ防止法が不可欠です。外国のスパイ活動を取り締まる法律がない現状は、国家安全保障上の大きな穴となっています。

憲法改正により自衛隊の位置づけを明確にし、スパイ防止法により外国からの諜報活動を防ぐ。この両輪が揃うことで、日本の安全保障体制は大きく前進します。高市首相が掲げる安保政策の強化は、憲法改正とスパイ防止法をセットで実現することが前提となっています。

今後、衆院憲法審査会での議論が本格化する中で、参院での協力をどう取り付けるかが焦点となります。「直近の民意」を背景に、高市首相がどこまで改憲論議を前進させられるのか、注目が集まっています。

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2026-02-10 13:25:40(植村)

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