2026-02-07 コメント投稿する ▼
北方領土返還大会を開催、高市首相出席し四島返還求めるアピール採択 戦後80年も未解決、ウクライナ侵攻で交渉中断「北方墓参」再開を最優先に
「北方領土の日」の2026年2月7日、政府や関係団体は「北方領土返還要求全国大会」を東京都内で開催しました。高市早苗首相が出席してあいさつし、大会では北方四島の返還実現を求めるアピールを採択しました。日本は2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻を非難し制裁を発動しており、ロシアは反発して領土問題を含む平和条約締結交渉の中断を表明し、再開の見通しは立っていません。元島民らに墓参のためのビザなし渡航を認める「北方墓参」など四島交流事業の再開を求める内容がアピールに盛り込まれる見通しです。
45回目の全国大会、首相が出席
北方領土返還要求全国大会は、内閣総理大臣をはじめ各政党代表などの出席の下、政府と元島民、返還運動団体等、官民の関係者が一堂に会し、北方領土返還要求運動が一層幅広く発展することを願うとともに、北方領土の早期返還を求める固い決意を内外に表明するものとして、1981年以来、毎年2月7日の「北方領土の日」に東京で開催されています。
2026年の大会は45回目となり、高市早苗首相が出席してあいさつを行いました。首相の出席は、北方領土問題の解決に向けた政府の強い姿勢を示すものとなっています。
戦後80年、解決されない領土問題
2026年は戦後80年にあたります。しかし、今もなお北方領土問題が解決されず、日本とロシアとの間に平和条約が締結されていないことは遺憾な状況です。
北方領土は、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の四島を指します。これらの島々は、第二次世界大戦後、ソ連に占拠され、現在もロシアが実効支配を続けています。日本政府は一貫して、四島は日本固有の領土であり、その返還を求める立場を堅持しています。
ウクライナ侵攻で交渉は中断
日本は2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻を非難し、G7諸国と連携して対ロシア制裁を発動しました。これに対してロシアは反発し、領土問題を含む平和条約締結交渉の中断を表明しました。
交渉の再開の見通しは立っていません。ロシアによるウクライナ侵略により、日露関係は依然として厳しい状況にあります。しかし政府としては、北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するという方針を堅持しています。
北方墓参の再開を最優先に
大会で採択されるアピールでは、元島民らに墓参のためのビザなし渡航を認める「北方墓参」など四島交流事業の再開を求める見通しです。
北方墓参は、元島民の方々が先祖の墓参りのために北方領土を訪問する事業で、かつては実施されていました。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻以降、四島交流事業は停止されており、元島民の方々の切実な願いに応えられない状況が続いています。
元島民の平均年齢は88歳を超えており、御高齢となられた元島民の方々の切実なるお気持ちに何とか応えたいとの強い思いから、北方墓参を始めとした四島交流等事業の再開は、日露関係における最優先事項の一つとされています。
日露通好条約締結から171年
北方領土の日は、四島を日本の領土とした日露通好条約が1855年2月7日に締結されたのにちなみ、政府が定めたものです。
日露通好条約では、択捉島と得撫島の間に日露の国境線を引くことが合意されました。これにより、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の北方四島は、歴史的にも法的にも日本の領土であることが明確にされています。
1981年、政府は2月7日を「北方領土の日」とすることを閣議了解により決定しました。以来、毎年2月7日には北方領土返還要求全国大会が開かれるとともに、2月を北方領土強調月間として様々な啓発活動を行っています。
国民全体の問題として取り組む
北方領土問題は国民全体の問題であり、国民一人一人がこの問題への関心と理解を深め、政府と国民が一丸となって取り組むことが不可欠です。また同時に、我が国の立場が国際社会において正しく理解されることも重要です。
政府としても、引き続き国民世論の啓発等に取り組んでいます。全国各地で、北方領土問題の解決に向けて、ひたむきに取り組んでいる方々の日頃からの御尽力が、問題解決への大きな力となっています。
北方領土返還要求運動のシンボルマークは、1977年に全国から2886点の応募作品が寄せられ、専門家らによる審査を経て決定されました。このシンボルマークは現在、返還を求める集会や講演会、街頭啓発活動等の際に使用されているほか、パンフレットやポスター、名刺等、返還要求運動の様々な場面で使用されています。
また、北海道根室市の納沙布岬には「しまのかけ橋」というシンボル像がそびえ立っています。この像は、北方領土の返還を求める国民の強い願いと強い祈りの心を結集し、北方領土が返還されるまでねばり強く返還要求運動を続ける決意を象徴するために作られたものです。
シンボル像の下では「祈りの火」が灯し続けられていますが、これは沖縄の南端、波照間島で採火され、根室まで全国の人々の手でリレーされ点火されたものです。北方領土返還への国民の思いが、この火に込められています。