2026-01-20 コメント投稿する ▼
高市早苗政権の文科省、多文化共修15億円計上へ
高市早苗内閣総理大臣の下、文部科学省は2026年度予算(案)で「グローバル人材育成の推進」に732億円(約4億6,300万USD、約732億円)を計上し、留学や大学の国際化を一体で進める方針を示しました。 同じ枠組みの中で文部科学省は「多文化共生社会実現のための大学の国際化」を掲げ、日本人学生と外国人学生が文化の違いを生かして共に学ぶ「多文化共修」を推進するとしています。
高市政権と2026年度予算案の位置づけ
高市早苗内閣総理大臣の下、文部科学省は2026年度予算(案)で「グローバル人材育成の推進」に732億円(約4億6,300万USD、約732億円)を計上し、留学や大学の国際化を一体で進める方針を示しました。狙いは、日本人学生の海外派遣、国際頭脳循環、世界の第一線への参画、高度人材を誘引する大学の国際化をつなげて回すことです。
2026年度予算(案)は政府内の調整を経た時点の案であり、国会審議を通じて修正される可能性があります。とはいえ、少子化で国内の学生市場が細る中、大学の競争力を国際面から底上げするという政策の軸は明確になっています。
内訳の一例として、大学などの海外留学支援制度は97億円(約6,100万USD、約97億円)、外国人留学生奨学金制度は217億円(約1億3,700万USD、約217億円)を計上し、大学の世界展開を支える事業は14億円(約890万USD、約14億円)とされています。金額の多寡だけでなく、送り出しと受入れの両方に予算を置く点が特徴です。
多文化共修に15億円、何をするのか
同じ枠組みの中で文部科学省は「多文化共生社会実現のための大学の国際化」を掲げ、日本人学生と外国人学生が文化の違いを生かして共に学ぶ「多文化共修」を推進するとしています。具体策の一つが「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」で、2026年度は15億円(約950万USD、約15億円)を計上しました。
予算(案)の説明では、多文化共修を通じて優秀な人材の育成・獲得と、更なる大学の国際化を狙うと整理しています。多文化共修は、単に外国語の授業を増やす話ではなく、共修科目の設計、学修支援、学内外の連携を含め、国籍や文化背景が異なる学生が同じ学びに参加できる環境づくりを支援する発想です。
この事業は、既に始まっている大学の国際化政策の延長線上にありますが、「学内で一緒に学ぶ」ことを前面に出した点で、従来の留学支援とは性格が異なります。大学側には、授業運営、学事制度、生活支援、危機対応まで含めた体制整備が求められ、補助金はその初期投資を肩代わりする位置づけになります。
財政効果と政策評価の論点
一方で、予算額が示されても、成果が曖昧なままでは国民の納得は得にくいです。大学の国際化は、留学者数や留学生数だけではなく、学修成果、就職や研究への波及、地域社会への貢献など出口が複数あり、効果の測り方が難しい分野です。「英語より先に学費を下げてほしい」
「留学生支援はいいけどルールもセットで」
「大学が国際化するなら成果を数字で出して」
「現場の教員に負担が増えるだけは避けて」
「海外に出る学生が増えるなら応援したい」
政策評価の観点では、事業ごとのKPI、期限、第三者の検証、外部への報告の仕組みを最初から埋め込むことが鍵になります。特に多文化共修は、学内の授業設計や支援体制に踏み込むため、使途がイベント中心に偏ると学修の質が上がらず、支出の正当性が揺らぎます。
また、大学側の負担配分も論点です。日本人学生と外国人学生を同じ科目で学ばせるには、言語サポートや学修到達度の設計が必要で、担当教員に丸投げすると現場が回りません。
受入れ拡大と社会のルール整備
外国人学生の受入れ・定着は、教育政策であると同時に、在留管理や就労のルールとも隣り合わせです。大学側の支援が不十分だと生活面の不安が学修に影響し、地域側も摩擦の火種を抱えます。
多文化共生を掲げる以上、大学内外で守るべきルールを明確にし、違反やトラブルに対応できる体制を整えることが必要です。国費を使う以上、国際化の推進と同時に、制度面の穴を放置しない設計が求められます。
大学や地域が納得感を持つためには、採択大学の選定理由と成果の公表が欠かせません。15億円が「効果のある学び」に結びつくかどうかは、理念よりも運用と検証で決まります。