2026-01-17 コメント投稿する ▼
中国がレアアース輸出で追加書類要求、対日審査厳格化の詳細判明
中国からレアアース(希土類)を日本へ輸出する企業に対し、中国当局が打ち出した審査厳格化の詳細が2026年1月17日に判明しました。販売先の企業や生産する製品を含むサプライチェーン(供給網)に関する情報について、従来より詳しい報告書類を追加提出するよう求めています。2026年1月6日の軍民両用品目の対日輸出管理強化を受けた措置で、複数の通商筋が明らかにしました。
審査に長時間、日本の負担増
中国当局が日本でのレアアースやレアメタル(希少金属)の利用を詳しく調査すれば、輸出審査に長時間を要する恐れがあります。サプライチェーンに関する書類は輸出する中国企業が中国当局に提供しますが、書類は輸入する日本企業が準備しなければならず、日本側の負担が増します。
通商筋によると、追加書類を要求されたのは対日措置発動後です。書類には次の3点の記載が求められました。第一に、レアアースが最終的にどのような製品に利用されるか。第二に、最終的な販売先企業と中間業者の情報。第三に、日本で生産した製品を米国など第三国に輸出するかどうかです。
中国当局は「正確」な書類を出すよう念を押しているといいます。日本は先端技術に不可欠なレアアース輸入が遅れ、工業製品の生産に影響が及びそうです。
「中国依存やめろって言われても代替先ないやん」
「書類準備するだけで中小企業潰れるわ」
「結局日本の産業狙い撃ちじゃないか」
「EV用のモーター作れなくなったらどうすんの」
「2010年の時も散々な目にあったのにまた同じこと」
2010年以来の規制強化
中国は2026年1月6日、軍民両用(デュアルユース)品の対日輸出規制を即日発表しました。高市早苗首相氏の台湾有事をめぐる国会答弁に中国が反発を強めており、日中間の緊張が一段と高まっています。
中国商務省は、防衛目的で使用される全てのデュアルユース品の日本向け輸出を即時禁止すると発表しました。禁止措置は日本の防衛能力を強化し得る全ての物品に適用されるとしていますが、詳細な説明はなされていません。
レアアースの一部について対日輸出許可審査の厳格化を検討していると報じられています。中国は多くの重要鉱物の加工で世界を主導しており、その影響力を利用して日本や米国などの貿易相手国に圧力をかけてきた前例があります。
2010年に生じた尖閣問題の後にも、中国政府は日本に対するレアアースの輸出を規制し、日本の経済活動に大きな打撃が生じました。輸出規制は数か月程度で緩和されましたが、この時の経験から、日本は中国産レアアースからの依存を脱する取り組みを進めてきました。
依存度は依然60%
取り組みの結果、日本が輸入するレアアースの中国依存度は2010年の尖閣問題時の90%から、現在では60%程度に低下したとされています。それでも中国依存度はなお高い状態です。
特にEV用モーターに使用されるネオジム磁石の補助材料であるジスプロシウム、テルビウムなどのレアアースは、ほぼその100%を中国に依存しているとされています。
2010年の経験を踏まえ、レアアース輸出規制が3か月続くと仮定して生産減少額を試算すると、6600億円程度となります。これは年間の名目・実質GDPを0.11%押し下げる計算です。また仮に輸出規制が1年間続く事態となれば、損失額は2.6兆円程度、年間の名目・実質GDPの押し下げ効果はマイナス0.43%に達する計算となります。
中国が軍民両用品目として日本への輸出規制の対象とする品目がどこまで広がるのか、多くのレアアースがそこに含まれるのかどうかを見極める必要があります。日本政府は、防衛装備品の国産化推進に加え、1月11日開始予定の探査船「ちきゅう」による深海レアアース泥試掘など、サプライチェーンの自律性確保に向けた取り組みを進めています。