2025-11-07 コメント: 4件 ▼
高市早苗総理が消費税減税から大転換、半年前「食料品ゼロは国の品格」→「レジ」5連発で後退
高市早苗総理は2025年11月7日の衆議院予算委員会で、消費税減税に関して「レジ」という言葉を5回も連発し、技術的困難を理由に後ろ向きな姿勢を示した。半年前の2025年5月には自民党税制調査会で「国の品格として食料品の消費税税率0%にすべき」と積極論を展開していた高市氏だが、総理就任後は一転して慎重姿勢に転じており、有権者から「顔が変わっても自民党は自民党で変わらない」との失望の声が上がっている。
半年前は「国の品格」として強く主張
立憲民主党の本庄知史政調会長は委員会で、高市総理の過去の発言を引用して追及した。「今年5月、高市総理が総理になる前、自民党税調の勉強会に出席されたとき『今多くの方が物価高でお困りの中で退職をされたり障害、病気で働けない方々にもやっぱり恩恵を受けていただこうと思うと、これは国の品格として食料品の消費税税率0%にすべき』」と発言していたことを指摘した。
さらに本庄議員は、高市氏がインターネット番組で石破茂前首相の消極的姿勢を批判していたことにも言及し、「『賃上げのメリットを受けられない方々にも広くメリットがあるのは食料品の消費税ゼロだと確信していた。かなりがっかりしている』と述べていた」と追及。「逆に今がっかりしてる人たくさんいると思うんですね、総理に期待して。僅か半年前なんですよ、この間一体何があったんでしょう」と変心の理由を質した。
党内で賛同得られず軌道修正
高市総理は苦しい答弁に追い込まれ、「今年の5月、自民党の税制調査会この消費税率に関しての議論で私はおっしゃるとおりの発言をいたしました。しかし、残念ながら自民党税制調査会では賛同を得ることはできませんでした」と党内の反対に遭ったことを認めた。
そのうえで「自分が所属する政党で賛同を得られないことをいつまでも突き通すというわけにもまいりません」と方針転換の理由を説明したが、「現在もこれ消費税率、特に食料品にかかる消費税率については自民党と日本維新の会の合意文書の中にも検討が入っておりますので、これを選択肢として排除するものではございません」と逃げ道を残した。
「高市さんに期待してたのに、結局自民党の財務省路線じゃないか」
「総理になった途端に方針変更するのは有権者への裏切りだ」
「レジがレジがって、そんなの言い訳でしょう」
「顔が変わっても自民党は自民党、何も変わらないんだな」
「食料品ゼロ税率を期待してた人たち、完全にがっかりだね」
「レジ」5連発で技術的困難を強調
本庄議員が「どういう体制でいつどのように検討するのか」と具体的な道筋を質すと、高市総理は突如として技術的な問題を持ち出した。「それは残念ながら日本の遅れたPOSレジシステムのせいでございます」と前置きし、「小さな個人商店である昔からのレジでしたら引き下げてもすぐに対応できるとか、一部のチェーンで使われているPOSレジシステムでしたら、わりと短期で対応できる」と説明した。
しかし続けて「8%と10%で固定しきっている、しかも在庫管理などいろんなものにつながっているもので、1年もしくはそれ以上かかるものもある」として、レジシステムの改修に長期間を要すると主張。さらに「事業者のレジシステム」「ヨーロッパだと税率の違う国でも対応できるような優れたシステム」「しっかりとしたレジシステムを構築していく」と、答弁中に「レジ」という言葉を5回も繰り返した。
IT専門家「レジ理由は完全な屁理屈」
しかし、IT業界関係者からは高市総理の主張への批判が相次いでいる。まともなシステム業者が開発したPOSシステムなら、過去の度重なる増税時の経験から税率を柔軟に変更できるよう設計されているのが常識で、消費税率がパラメータ化されていない古いシステムは既に少数派となっている。
実際に2019年の軽減税率導入時には、多くの事業者が短期間でシステム対応を完了しており、技術的な困難を理由に減税を阻む論理は成り立たない。システム開発に詳しい技術者は「価格×税率という基本的な計算式で、税率をパラメータにしておけば数値変更だけで済む話。1年もかかるというのは完全な屁理屈」と指摘している。
期待から失望へ、変わらぬ自民党体質
高市総理の豹変ぶりに、有権者からは厳しい批判が集まっている。特に物価高に苦しむ国民からの期待が高かっただけに、「結局は財務省や既得権益に屈服した」「総理になった瞬間から消費税減税に消極的になるのは典型的な自民党政治家のパターン」といった声が相次いでいる。
野党からも「順番逆で、減税やるということを決めないとそういったレジも普及しないと思うんですね。何十年も税率変わらないから必要ないわけですよね」(本庄議員)として、高市総理の論理の矛盾が指摘されている。れいわ新選組の山本太郎代表も前日の質疑で「レジがー、エンジニアがーと意味不明な言い訳をやめて、さっさと減税と給付金で国民救ってもらっていいですか」と痛烈に批判している。
高市総理が掲げた「強いニッポン」のスローガンとは裏腹に、既存の政治システムに取り込まれた姿は、多くの国民に「顔が変わっても自民党は自民党で変わらない」という失望感を与える結果となっている。