2025-10-11 コメント投稿する ▼
高市早苗氏、NHK改革に再び着手か 「電波ジャック」「赤字449億円」で問われる公共放送の責任
NHK会長の任期は2025年1月で切れる見通しであり、高市政権が次期会長人事に影響を及ぼすことは避けられないとみられています。 受信料の追加値下げも視野に入れており、NHKの経営陣にとっては大きな試練になる可能性があります。 2016年、高市氏が「政治的公平性を欠けば電波停止命令の可能性がある」と発言した際、放送各社は猛反発しました。
高市早苗総裁、NHK改革へ本格始動か 「電波ジャック」「赤字449億円」に国民の視線
高市総裁誕生で変わる放送行政
自民党の高市早苗総裁(64)が誕生しました。事実上の次期首相とみられる高市氏の登場に、放送業界、とくにNHKが緊張を強めています。高市氏は総務相時代からNHK改革に最も積極的な政治家として知られ、かつて自らの手で前田晃伸前会長を送り込み、ガバナンスや受信料制度の抜本見直しを指示した人物です。
しかし、前田氏が行った改革の多くは、現会長の稲葉延雄氏によって白紙化されました。稲葉氏は岸田文雄前首相と関係が深く、政治的な背景も複雑です。NHK会長の任期は2025年1月で切れる見通しであり、高市政権が次期会長人事に影響を及ぼすことは避けられないとみられています。
「NHKが自民党に支配されている」
「公平・公正という理念は形骸化している」
「高市氏が総理なら、組織にメスが入る」
「電波は公共財。私物化は許されない」
「受信料のあり方を国民の手に戻すべきだ」
SNS上では、政治の影響力と公共放送の独立性のバランスを巡り、賛否両論が飛び交っています。
「中国電波ジャック」が象徴した緩み
2024年8月、NHKの国際放送で中国籍スタッフが「尖閣諸島は中国の領土」「南京大虐殺を忘れるな」などと発言し、放送電波を利用した事実上の中国プロパガンダが流れる前代未聞の不祥事が発生しました。
これは放送法に抵触する可能性があるとして、政府関係者や有識者から厳しい批判が相次ぎました。
高市氏が総務相時代から強調してきた「政治的公平性」「放送法第4条の厳守」という主張が再び注目されています。NHK内部の統制と危機管理の緩みが浮き彫りになり、放送行政の信頼を根底から揺るがせた形です。
「前田改革」再始動の可能性
高市氏は2020年、前田晃伸会長に対して「受信料・業務・ガバナンスの三位一体改革」を要請しました。前田氏はそれに応え、職員の昇進試験導入や役職定年制、早期退職制度の整備を進めました。
これにより若手の登用や組織効率化が進み、受信料は2023年に1割引き下げられました。
しかし、反発した職員らが匿名で「前田会長よ、NHKを壊すな」と題する寄稿文を雑誌に掲載し、改革は頓挫。稲葉体制では再び旧来型の組織へ戻りました。
前田氏の退任後、NHKは9億円の設備投資問題をめぐって放送法違反の疑いを指摘され、最終的に退職金が10%削減される屈辱的な処分を受けました。
高市氏はこれらの経緯を踏まえ、「再び組織改革を推し進める」と周囲に語っているとされます。受信料の追加値下げも視野に入れており、NHKの経営陣にとっては大きな試練になる可能性があります。
NHKの危機的財政 赤字449億円
NHKの2024年度決算では赤字449億円と、過去最大規模の赤字を計上しました。内部留保を取り崩しているものの、制作費は1割削減に踏み切り、番組制作現場に影響が及んでいます。
前回の受信料1割値下げに続き、仮に高市政権がさらに1割を下げれば、経営への打撃は避けられません。一方で、自民党内では「受信料の支払い義務化」案も検討されており、支払率77.3%(東京は66.2%)という現状を改善すれば、安定した財源確保につながる可能性があります。
ただし、国民の理解を得るには透明性と説明責任が欠かせません。高市氏が掲げる「放送の健全化」は、国民の信頼を取り戻せるかが試金石になります。
民放にも広がる波紋
NHKへの監督強化が実現すれば、民放も無関係ではありません。2016年、高市氏が「政治的公平性を欠けば電波停止命令の可能性がある」と発言した際、放送各社は猛反発しました。
しかし現在は、視聴者の間でも「偏向報道」への不信感が広がっており、当時とは世論の空気が違います。高市氏が放送行政を再構築すれば、民放各局も情報発信のあり方を問われることになるでしょう。
高市早苗氏が次期首相として放送行政に切り込む日は近いとみられます。政治とメディアの関係に新たな緊張が走る中、国民が求めているのは「公平な放送」ではなく、「信頼できる放送」なのかもしれません。