2025-06-30 コメント投稿する ▼
ラサール石井氏「あなたが笑顔で暮らせる国を」 社民党から出馬し訴える“公共再生”
社民党から異色の出馬 ラサール石井氏が語る危機感
タレントで演出家のラサール石井氏(69歳)が6月30日、社民党の比例代表候補として参院選出馬を表明した。記者会見の場で「人々が今日も明日も不安なく笑顔で暮らせる国をつくりたい」と語ったその姿からは、単なる有名人の選挙立候補とは異なる、政治に対する切実な思いがにじみ出ていた。
社民党は今回の参院選を「政党存続をかけた正念場」と位置づけており、得票率2%以上という公職選挙法上の国政政党要件をなんとしても維持したい構えだ。ラサール氏の出馬は、支持拡大と世論喚起の両面で注目を集める存在として位置付けられている。
会見では、なぜ社民党を選んだのかという質問に対し、「議員になりたいだけなら他の政党を選んでいる。でも、私は社民党を変えていくことにやりがいを感じた」と語った。
「芸能人が社民党から出るなんて本気を感じた」
「大政党じゃなくても筋を通す覚悟がすごい」
「“あなたが笑顔で暮らせる国を”って響いた」
「社民党のこと、正直あまり知らなかったけど応援したくなった」
「こういう人が政治に出るなら、ちゃんと話を聞きたい」
「公共の感覚が消えていく」日本への警鐘
ラサール氏は会見の中で、「武器を爆買いしながら国民が細々と生きている国が、強くなれるはずがない」と発言。「公共」という価値が崩れていく日本社会への深い危機感を示し、政治の再構築を呼びかけた。
また、福島みずほ党首との関係性についても触れ、「変わろうとする福島さんの姿に魅力を感じ、一緒に戦いたいと思った。社民党がなくなれば、日本の政治のタガは完全に外れてしまう」と、党存続の意義を強調した。
さらに、自身が政権批判を続けてきたことで仕事に影響が出ていることを明かしつつも、「権力を擁護する発言は許されて、批判的な発言だけが封じられるのはおかしい」と語り、「政治的発言を一つの仕事としてこれからもやっていく」と力を込めた。
「消費税ゼロ・社保半減・最低賃金1500円」――3つの柱
選挙で訴えたい政策として、ラサール氏は「消費税ゼロ」「社会保険料を半分に」「最低賃金を時給1500円以上に」の3つを掲げた。これらはすべて、生活に直結する経済政策であり、いずれも庶民の苦境に目を向けた具体的な提案だ。
とくに消費税ゼロに関しては、近年高まりつつある減税要求の世論とも一致しており、大手政党が及び腰ななかで社民党が明確に打ち出す政策として注目される。社会保険料の負担軽減と最低賃金の引き上げも、非正規労働者や低所得層から強い支持を得る可能性がある。
政治を「語っていい社会」に
会見の終盤、ラサール氏は「飲み会などで政治の話をすると面倒くさいやつと言われる。だけど、政治を普通に語れる社会じゃなければ成熟国家とは言えない」と訴えた。
これは、日本社会に根強く残る「政治的な話題を避ける空気」への問題提起であり、民主主義の健全な土壌づくりへの挑戦でもある。ラサール氏が芸能の世界から一歩踏み出した意味は、単なる“有名人候補”の枠を超えた、新しい市民政治の象徴とも言える。
同席した福島党首も、「ラサール石井さんや他の候補者と共に、政治と社会を変える力を発揮したい」と述べ、党の再生と日本社会の変革への決意をにじませた。