2025-07-03 コメント投稿する ▼
れいわ、特定枠に伊勢崎賢治氏を擁立 障害者枠から平和外交の専門家へ、政党としての進化
れいわ新選組、特定枠に伊勢崎賢治氏を抜擢
れいわ新選組は、次期参議院選挙の比例代表における「特定枠」として、東京外国語大学名誉教授の伊勢崎賢治氏を擁立すると発表した。伊勢崎氏は国際紛争解決や平和構築の専門家として広く知られ、アフガニスタンやシエラレオネでの国連の現地活動にも携わった実績を持つ人物だ。
れいわは2019年と2022年の選挙で、特定枠に重度障害のある舩後靖彦氏、木村英子氏を擁立。両氏は当選を果たし、政治参加の象徴的存在となった。今回、舩後氏は引退し、木村氏は特定枠を使わずに再選を目指して立候補している。
特定枠とは、政党が比例名簿に優先順位を付けて登録する制度で、れいわはその活用において常に注目を集めてきた。今回の人選は、これまでの「障害者の国会参加」を象徴とした戦略から、「戦争と平和」「外交と安全保障」へと軸足を移す方針の表れとも言える。
「れいわの路線変更に驚いたけど、伊勢崎氏の起用は本気度を感じる」
「これまでの社会的弱者重視から、外交・安全保障に広げたのは評価できる」
「平和を語れる候補がいるのは大事。今の政治に欠けてる視点」
「障害者だけじゃない、多様な候補者を立てるのはむしろ健全」
「伊勢崎さん、テレビで見たけど話は理路整然としてた。期待したい」
“障害者特定枠”からの転換 れいわの進化か?
れいわ新選組は、設立当初から「障害者の国会参加」を掲げ、政治的なバリアフリーの実現を目指してきた。2019年、舩後・木村両氏の当選はその象徴であり、特定枠制度の活用が世論にも大きな衝撃を与えた。
だが今回、木村氏は自ら特定枠を辞退し、他候補と同じく通常の比例での挑戦を選んだ。これは「特定枠=保護枠」としての扱いではなく、政治家として独立して戦う意志の表れでもある。れいわにとっては、当初の理念を貫きつつも、“障害者だけの党”というイメージから脱却する戦略的な転換期に来ているといえる。
そして新たに伊勢崎氏という平和構築の第一人者を起用したことで、党としてのテーマが「命と尊厳」から「命と安全保障」へと拡張されつつある。憲法、軍備、外交といった国政の根幹にも切り込もうという姿勢がうかがえる。
特定枠活用は与野党共通 自民も合区対策に
ちなみに、特定枠の活用はれいわに限った話ではない。自民党も今回、参院の「合区」対象となっている鳥取・島根、徳島・高知の各県出身者を特定枠に登録しており、地域代表の確保という意味で制度を有効活用している。
れいわのように「象徴性」や「専門性」を重視するのか、自民党のように「地域代表性」を守るのか。政党によって特定枠の使い方には大きな違いがあり、それが党の戦略や哲学を映す鏡にもなっている。
れいわは次のステージへ 「理念」と「政策」の両立に挑む
れいわ新選組の今回の人選は、「理念先行」から「現実政策」への移行を意味する可能性がある。障害者や弱者支援といった福祉・共生の柱に加えて、外交・安全保障・戦争と平和という“国家の根幹”にも言及していく構えだ。
特定枠に伊勢崎氏を据えたことは、党の今後の方向性を象徴する選択であると同時に、有権者に対して「れいわは社会運動ではなく、政策政党である」と改めてアピールする意図も読み取れる。
新たな人材を迎え入れながら、多様性と一貫性を両立させられるか。れいわ新選組の真価が問われる選挙戦が、いよいよ本格化する。