2025-05-31 コメント投稿する ▼
維新が岐阜・和歌山で参院選予備選を提案 立憲との候補者一本化協議が焦点に
参院選に向けた野党調整、維新が岐阜・和歌山で「予備選」提案
来年夏の参議院選挙に向けて、野党間の連携をめぐる動きが活発化している。日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は5月31日、改選1人区での候補者一本化を目的とした「予備選挙」の実施について、立憲民主党と競合する岐阜県と和歌山県の選挙区を対象にする方針を明らかにした。和歌山市での取材対応で、「本気で与党と対峙するなら、一騎打ちの構図を作るべきだ」と強調し、野党間での候補者調整を訴えた。
岐阜・和歌山に絞った背景、滋賀・奈良は除外
吉村代表によれば、立憲民主党と国民民主党の双方と競合する滋賀と奈良の2選挙区は、候補者調整が複雑化するため、今回の予備選の対象からは除外するという。現在の野党勢力の分裂状態を打破し、与党である自民党の過半数維持を阻むには、選挙区ごとに現実的な連携が不可欠だとし、現段階で「一本化の可能性が残っているのは岐阜と和歌山」と説明した。
また、吉村氏は立憲民主党側に対し、6月6日までに予備選の実施に関する明確な判断を求めている。維新内部では早期に体制を整え、候補者擁立と選挙戦略に弾みをつけたい思惑も見え隠れする。
立憲民主党は慎重姿勢崩さず
立憲民主党の野田佳彦代表は同日、熊本市を訪問中に記者団の質問に応じたが、「応援団や地元の支援者との調整が必要」とし、予備選の是非についての具体的な判断は明言を避けた。内部では候補者の擁立に時間をかけたいとの声や、維新との政策的な距離感を懸念する意見も根強いとされる。
野党間の連携は過去にも試みられてきたが、理念や支持層の違いから、調整が難航するケースが多かった。今回は「選挙のための協力」に徹する形で、予備選という手法を採用し、透明性と納得感のある候補者選出を狙う。
ネットでは評価と疑念が交錯
SNS上ではこの動きに対し、賛否両論の声が上がっている。
「野党が勝ちたいなら調整は当然。維新の提案は現実的でいい」
「政策も支持層も違うのに、立民と維新が手を組むのはちょっと無理がある」
「予備選というやり方自体はいい。ただ、実施時期が遅い気がする」
「滋賀や奈良も対象にすべきでは?選挙の公平性を欠く」
「野田さんの発言が煮え切らない。また時間切れで話が流れる気がする」
今後の焦点は6月上旬、予備選実現なるか
今回の動きは、維新と立憲の「部分的共闘」を象徴する重要な局面だ。両党とも、政策面では大きな隔たりがあるものの、選挙戦術としての一本化は双方にとって現実的なメリットがある。予備選が実現すれば、1人区での野党統一候補が誕生し、与党候補との真正面からの勝負が可能になる。
一方で、調整が失敗すれば、過去の選挙同様、野党票が分散し、自民党に有利な状況が続くことは必至だ。6月6日をデッドラインに、野党間の駆け引きが最終局面を迎える。