連合、野党共闘に失敗か 参院選戦略に漂う迷走と現場労働者の不信

連合、野党共闘に失敗か 参院選戦略に漂う迷走と現場労働者の不信

連合の“幻想的な野党共闘”戦略が現実と乖離


労働団体・連合(日本労働組合総連合会)が5月28日に行った参院選総決起集会で、芳野友子会長は「政権交代の足がかりにしたい」と意気込みを見せた。しかし、その言葉とは裏腹に、支援対象となる立憲民主党と国民民主党の選挙協力はまったく軌道に乗っておらず、連合の「理想的な共闘構図」は空回りしているように映る。

集会では「候補者の一本化」や「与党過半数割れ」が目標として掲げられたが、実態は程遠い。改選1人区では多くの選挙区で調整がつかず、各党の利害がむき出しになっている。労働者の生活と権利を守るべき連合が、政党間のパワーゲームに振り回されている様子は、むしろ失望を招いている。

分裂する野党、指導力を欠く連合


芳野会長は「最終的には政党が判断する」としつつ、候補者調整を呼びかけたが、国民民主党は独自路線を明確にしつつある。とくに滋賀、奈良などでは立憲との共闘は実現しておらず、国民民主党は自党の支持率を背景に、むしろ単独勝利を狙っている。連合が期待する「野党連携」は、現実にはもはや幻想に近い。

国民民主の玉木雄一郎代表は、政府と立憲民主党が修正合意した年金制度改革法案を「増税大連立」と一刀両断。選挙前にも関わらず、野党間で激しい対立が表面化している。

「天狗の鼻が折れれば」――感情論に堕する連合幹部


このような状況に、連合幹部からは過激な発言も飛び出した。ある幹部は「参院選で国民民主が負けて天狗の鼻が折れればいい」と、まるで感情論むき出しの言葉を記者に漏らした。だがこれは、連合という公的性格を持つ組織にあるまじき軽率な姿勢ではないか。政党の戦略に一喜一憂する以前に、連合は自らの政策立案力や交渉力を省みるべきだ。

選択的夫婦別姓やエネルギー政策、安全保障など、連合が両党に期待する政策合意も、その大半が形式的に留まり、選挙戦略への具体的落とし込みができていない。

ネットで広がる不信感と嘲笑


SNSでは連合の姿勢に冷ややかな目が向けられている。

「連合の調整力のなさが、野党共闘を壊している原因だろ」
「玉木氏が自分たちの道を歩むのは当然。連合が時代遅れ」
「労働者の声を聞く前に、政局ごっこに夢中になってるように見える」
「連合の幹部は何様のつもりなんだ?上から目線の物言いに呆れる」
「現場労働者と連合幹部の感覚が完全に乖離してる」


このような反応は、かつて労働者の代弁者であった連合が、いまや政治工作の舞台装置に過ぎなくなったという現状を端的に表している。


* 連合は参院選において「政権交代」の意気込みを語るが、立民・国民民主の選挙協力はほぼ破綻状態。
* 国民民主は独自路線を優先し、立民との連携を避ける姿勢。
* 連合幹部の発言は感情的で、政党批判に終始しており、組織の品位が問われている。

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2025-05-29 10:06:38(植村)

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