大和市長の公選法違反疑惑：PR会社との不透明な関係が浮上、収支報告書に未記載の活動が問題に

大和市長、選挙違反疑惑で窮地に　PR会社との関係が問題視

大和市の古谷田力市長が、2年前の市長選挙で公職選挙法違反の疑いをかけられていることが明らかになった。市長選挙に関わったPR会社の社長が「ボランティア」として選挙運動に参加しながら、その活動内容が選挙運動用収支報告書に記載されていなかったためだ。

PR会社との「協力」が問題に

問題となったのは、PR会社が古谷田陣営のウェブサイト制作や動画の撮影、SNS戦略に積極的に関わった点だ。PR会社のホームページには「古谷田市長と準備段階から密に連携し、対立候補の動きを分析し、情勢に合わせた調整を続けた」と堂々と記載されていた。

さらに、PR会社の社長は「SNSの戦略にも積極的に携わった」とし、動画撮影や編集も行ったことを明言。しかし、選挙管理委員会に提出された収支報告書には、これらの活動に関する費用や寄付の記載が一切なかった。領収書も見当たらず、事実上の「無償提供」と見なされる可能性が高い。

市長側の対応は「精査中」

古谷田市長は多忙を理由に記者の面会要請には応じず、コメントでは「内容を精査してから後日回答したい」と述べた。しかし、収支報告書に明記されていない以上、公職選挙法に違反している可能性が強まっている。

PR会社の社長は「ホームページ制作費として24万円を請求し、支払いを受けたが領収書はない」と説明。選挙期間中はボランティアとして撮影や編集を手伝ったため報酬はもらっていないと主張している。

過去の問題も再び浮上

実は古谷田市長には、過去にも選挙に関する疑惑が取り沙汰されたことがある。2024年には、市職員や清掃業者にヨーグルトを配布したことが「寄付行為」として問題視され、さらに新人職員をバスで花火大会に連れて行く行為も「不適切」と批判を受けた。

今回の公職選挙法違反疑惑が確定すれば、市長としての信頼は大きく揺らぐ可能性が高い。市民の信頼を取り戻すためには、迅速かつ透明な対応が求められている。