2026-03-10 コメント投稿する ▼
牧野復興相、特定帰還居住区域2026年度から避難指示解除へ
牧野京夫復興大臣は2026年3月10日の閣議後記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所事故による帰還困難区域のうち「特定帰還居住区域」について、2026年度から順次避難指示を解除する見込みだと明らかにしました。東日本大震災から15年となる中、帰還に向けた動きが本格化します。
2026年度から順次解除へ
牧野大臣は「2026年度から順次、第一陣の帰還される方たちが出てまいりまして、それは要は避難指示解除が進んでいくということになると思います」と述べました。
福島県内では現在、南相馬市、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村の7市町村の一部に帰還困難区域が設定されています。帰還困難区域の中にあり、家屋の除染など帰還に向けた整備が進められている特定帰還居住区域について、来年度から順次避難指示を解除する見込みだと明らかにしました。
「15年経ってようやく帰れるのか」
「除染は本当に大丈夫なのか心配」
「若い世代はもう戻らないだろうな」
「政府は希望者全員帰還と言うけど現実的なのか」
「インフラ整備はちゃんと進んでるの」
特定帰還居住区域とは
特定帰還居住区域は、2023年6月の福島復興再生特別措置法改正により設定が可能となった制度です。将来にわたって居住を制限するとされてきた帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域外の区域において、2020年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるよう必要な箇所の除染を進め、避難指示を解除し住民の帰還・居住を可能とするものとして定められます。
大熊町、双葉町、浪江町、富岡町、南相馬市及び葛尾村が特定帰還居住区域の設定と環境整備に関する計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けました。計画に基づき除染やインフラ整備等を一体的に進めています。
2020年代中の全員帰還目標
政府は帰還困難区域における希望者全員の帰還を2020年代中に実現するという方針を掲げています。牧野大臣は「まだまだ課題が残っている。いろんな課題について、さらに取り組みをしていきたい」と強調しました。
特定復興再生拠点区域については、2022年6月から2023年11月にかけて富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村の6町村に設定された区域の全てで避難指示が解除されました。特定帰還居住区域は特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域における帰還・居住を可能にする制度です。
現実的な課題は山積
東日本大震災から15年が経過しましたが、帰還を実現するための課題は山積しています。除染により放射線量を避難指示解除に支障がない基準以下に低減できることが前提条件となっていますが、住民の中には放射線への不安を抱える声も根強くあります。
また若い世代の多くは避難先で新しい生活を始めており、高齢化した元住民だけが帰還しても地域コミュニティの再生は困難です。インフラ整備や医療・教育施設の確保、商業施設の再開など、生活に必要な環境を整えることが急務です。
政府は認定計画に従って除染や廃棄物の処理を国の負担で実施し、道路等のインフラ整備事業の国による事業代行等を行うとしていますが、2020年代中という目標期限まで残された時間は少なく、希望者全員の帰還実現には困難が予想されます。