2025-06-20 コメント投稿する ▼
幸福実現党、2025年参院選で候補擁立を見送り 地方重視へ戦略転換
幸福実現党、参院選の候補者擁立を断念 地方重視に軸足
政治団体「幸福実現党」が、今夏の参議院選挙に候補者を擁立しない方針を発表した。これは、2009年の結党以来、国政選挙への継続的な挑戦を行ってきた同党にとって、大きな転換点といえる。
党の発表によれば、「将来、国政で活躍できる力をつけるためにこのような判断に至った」と説明しており、現時点では国政選挙から一歩引き、地方組織の拡充や基盤づくりに注力する構えだ。党のコメントでは、今後も全国での政治活動を継続し、地方議員の輩出や党勢拡大に努めると強調された。
この決定は、昨年の衆議院選挙で候補者擁立を見送ったのに続くもので、2022年の参院選には12人の候補者を擁立していたことと比較すると、明らかな戦略転換がうかがえる。
「撤退ではなく、仕切り直し。戦い方を変えるということか」
「勢いあった時期もあったけど、最近は表立って見ないな」
「政党というより宗教団体の活動拠点に戻った感じ」
「候補者立てないってことは、選挙資金にも限界があるのでは?」
「地方から立て直すって本気なら、地方選に集中してくるかもな」
地方議会での存在感強化を狙う
幸福実現党の方針転換の背景には、国政選挙での苦戦がある。これまでの選挙ではいずれも議席獲得には至っておらず、比例代表でも得票率は振るわなかった。宗教法人「幸福の科学」を母体に持つ同党は、固定支持層の一定の存在感はあるものの、広範な有権者への浸透には苦戦が続いていた。
そこで、国政選挙という高コスト・高難度の戦場から一旦身を引き、より地道な活動が可能な地方政治に軸足を置く戦略へと舵を切ったと見られる。すでに一部自治体では同党出身の地方議員が活動しており、地域密着の活動を通じて党勢を強化しようとしている。
「幸福の科学」との関係と今後の注目点
同党は、宗教団体「幸福の科学」と密接に関係していることが、これまでの選挙戦でも常に議論の対象となってきた。特に、宗教と政治の関係をどう整理するかについては、一般有権者から慎重な目が注がれている。
また、昨年の衆院選や今回の参院選で候補を擁立しなかったことにより、「政党としての実態が失われるのではないか」との懸念もある。公職選挙法上、国政選挙に5年間候補者を立てない場合、政党要件の維持が困難になる恐れもあるため、今後の動きには注目が集まる。
「実質的に“休止状態”になった印象」
「新たな信者獲得の場としての選挙だったのでは」
「参政党や日本保守党みたいな新勢力の台頭に押されてるのかも」
「地方で議席が取れてるなら、戦略的には正しいかもしれない」
「そもそも“宗教の政治利用”には限界がある」
選挙情勢の変化と幸福実現党の存在感
一方で、参政党や日本保守党といった、思想色の強い新興勢力が注目を集める中、幸福実現党の動きは対照的ともいえる。保守層の中でも明確な政策軸や現実的な政治戦略を打ち出す勢力が伸びるなか、幸福実現党は、これまでの宗教色の強いアプローチが限界を迎えているとの見方もある。
それでも、地方自治の場で実績を積み、地道な支持拡大を図るという方向性は、他の新興勢力が取りにくいポジションを突くことにもなる。特に都市部以外の地域では、個別の地域課題に真摯に向き合う議員の存在が評価されやすい傾向があるため、今後の展開次第では再浮上の余地も残されている。