2025-11-24 コメント投稿する ▼
高市早苗氏が日本初女性総理として「ガラスの天井」破る、103万円壁改革と女性政治参加の課題
国民民主党の伊藤孝恵参議院議員は、高市政権の迅速な政策実現を評価する一方で、女性総理誕生が抱える構造的課題についても言及しています。 今後の女性活躍推進について、伊藤氏は具体的に2つの提案をしています。
高市内閣発足1か月で結果を出す「手取りを増やす」政策
国民民主党・伊藤孝恵氏が語る女性活躍への提言と今後の政治改革
高市早苗氏による日本初の女性内閣が発足してから1か月が経過し、早くも具体的な政策成果が表れています。特に注目されているのが、選挙で示された国民の期待に応える「手取りを増やす」政策の実行です。国民民主党の伊藤孝恵参議院議員は、高市政権の迅速な政策実現を評価する一方で、女性総理誕生が抱える構造的課題についても言及しています。
ハングパーラメント(宙吊り議会)の状況下で、与野党の政策議論が活発化する中、女性活躍推進に長年取り組んできた伊藤氏が見る日本政治の現状と課題とは何でしょうか。
ガソリン暫定税率廃止で見えた高市政権の実行力
伊藤氏は、高市政権が発足後すぐに年内のガソリン暫定税率廃止を決断したことを「ものすごく大きな決断」と高く評価しています。この政策は、1974年から51年間続いてきた暫定税率を廃止するもので、1リットルあたり25.1円の負担軽減により、一般家庭では年間約12,000円の支出削減効果が見込まれています。
高市総理は2025年10月21日の首相就任後、初閣議で経済対策を指示し、与野党6党による実務者協議を経て年内実施が合意されました。この迅速な対応について、伊藤氏は「ガソリン価格の直接的な引き下げに加え、輸送費の低減を通じて物価高対策や企業の賃上げにもつながる」と、国民生活への直接的な効果を評価しています。
加えて、103万円の壁対策として、課税最低限を160万円に引き上げる措置についても前向きな取り組み姿勢と分析しています。国民民主党が提唱してきた178万円への引き上げには至らないものの、段階的な改善として一定の評価を示しました。
「やっと政策が動き出した感じがする」
「ガソリン代が下がるのは本当にありがたい」
「手取りが増えるなら働く時間も増やしたい」
「政治への期待が少し戻ってきた」
「これまでの政権とは明らかに違う」
ガラスの天井の先にある「ガラスの崖」問題
日本初の女性総理誕生について、伊藤氏は「大変喜ばしい」と率直に話しながらも、女性活躍の「ガラスの天井」が破られた先にある深刻な課題を指摘しています。それが「ガラスの崖」問題です。
この概念は、危機的な状況下で女性がトップに抜擢された後、困難な舵取りを強いられて窮地に陥るリスクを指します。伊藤氏は、首班指名で投票した議員たちを中心に高市総理が「崖で転ぶ」ことのないよう「柵」になることが重要と強調しています。
実際に、高市政権は2024年衆議院選挙で与党が過半数を割り込んだハングパーラメント状況での出発となりました。自民党と日本維新の会による連立政権として、野党の協力なしには重要な政策を実現できない困難な状況にあります。
女性の政治参加を阻む「常識」の壁
伊藤氏自身の経験から、女性議員を増やすことの困難さも明かしています。多くの女性候補者に共通するのが家庭との両立の困難さであり、特に子育て中の候補者は選挙期間中も「子どもとの時間が少なくなる」という悩みに直面します。
国民民主党では、この課題に対応するため「カフェテリアプラン支援制度」を独自に確立しています。この制度は、育児・介護中の候補者がベビーシッター、家事支援、介護支援などの中から自分に必要なメニューを自由に選べるもので、多様なライフステージや家庭状況のニーズに応える画期的な取り組みとして注目されています。
政策横断的な議論の仕組みが必要
今後の女性活躍推進について、伊藤氏は具体的に2つの提案をしています。
1つ目は「フルーツバスケット」的な合意形成の取り組みです。議員それぞれが得意分野で声を挙げ、合理性のある政策を分野ごとに「フルーツバスケット」のように集まった仲間で作り、その政策を各党に持ち帰って議論を深めるという政策横断的な議論の仕組みの必要性を訴えています。
2つ目は「議論の作法」のブラッシュアップです。民間企業と同様に、政策のゴールや評価指標を設定するEBPM(証拠に基づく政策立案)を徹底し、政策が失敗した際の見直し期限や責任の所在まで明確にすることを提案しています。
伊藤氏は、選挙運動期間中でも家族との時間を確保するなど、従来の政治・選挙にとっては非常識だった「常識的な非常識」を実行し、それが少しずつ党内で「当たり前」に変わっていく過程を経験しました。女性議員が連なって「新しい当たり前」を作っていくことでしか、岩盤のような古い常識は変えられないとの考えに至ったと語っています。
ハングパーラメントの状況が、与野党の政策議論を活性化させ「議論の俎上に乗る力」を持つ政策が増えているという現状について、伊藤氏は「対決より解決」の政治姿勢のもとで、政策実現によって信頼を築いていく重要性を強調しています。高市政権の今後の政策実行力と、女性活躍推進への取り組みが注目されます。