2025-05-29 コメント投稿する ▼
仙台市が「防災庁」の出先機関誘致を本格要望 震災復興の知見を国の防災に活用へ
防災庁の出先機関を仙台に 郡市長が赤澤大臣に直接要望
仙台市の郡和子市長は5月29日、東京都の内閣府を訪れ、赤澤亮正経済再生担当大臣と面会した。郡市長は、防災庁の創設が国で議論されている今こそ、仙台市にその出先機関を設置するよう求める要望書を手渡した。仙台は東日本大震災以降、防災分野において積極的な取り組みを進めてきた都市として、他自治体にはない知見と経験を持つと強調した。
震災の教訓から築いた仙台の防災モデル
郡市長は会談後の記者対応で、災害への備えと対応について「仙台は現場での経験を通じて独自の知見を積み上げてきた」と語った。市内では企業や大学と連携した研究、若い世代への防災教育、地域との連携強化など、地に足のついた防災施策を積極的に展開している。震災の被災地としての役割に加え、東北地方の中心都市として、国の防災行政に貢献できる体制が整っているという。
赤澤大臣「仙台の取り組みは非常に前向き」
赤澤大臣は、出先機関の設置に関心を示す自治体が複数あることに言及した上で、「仙台の活動はとても力強く、印象に残る」と評価。政府としても今後の防災庁設置に向け、候補地の選定を慎重に進める考えをにじませた。
政府が構想する防災庁の役割
政府は2024年から、防災庁の創設に向けた制度設計を進めている。中央防災会議を強化し、各省庁に分散していた防災関連機能を一元化することで、災害対応の迅速化と地域支援の充実を図る狙いがある。地方に出先機関を設けることで、現場との連携を強化する方針も掲げており、仙台市のように復興と防災の実績がある地域は有力候補の一つと目されている。
ネットで広がる期待と賛否
SNS上では、この仙台市の要望に対し、さまざまな反応が寄せられている。
「仙台なら防災庁の出先にふさわしい。震災の記憶と教訓を伝える意味でも意義深い」
「防災の拠点が地方にあるのはいいこと。東京一極集中を変えるきっかけになるかも」
「郡市長、よくやった。こういう働きかけができるのは被災地の首長としての責任感の表れ」
「全国の自治体が手を挙げてるからこそ、実績ある仙台にこそ設置すべきでは?」
「防災庁設置に期待してるけど、政治的な力学で決まるのはやめてほしい」
要点まとめ
* 仙台市の郡市長が赤澤経済再生相に「防災庁」の地方拠点設置を要望
* 震災後の復興経験と防災教育、産学官連携の実績をアピール
* 政府は現在、防災庁の設立に向け準備中。地方拠点設置も視野
* SNSでは「仙台が適任」と評価する声が多数