2025-06-05 コメント投稿する ▼
井上哲士氏が学術会議法案を追及 「政府の外部介入は学問の自由を壊す」
井上哲士氏、学術会議解体法案を厳しく追及 「自主性を奪う危険な介入だ」
参院内閣委員会で審議が進む「日本学術会議解体法案」に対し、日本共産党の井上哲士議員が政府の姿勢を厳しく追及した。井上氏は、同法案が学術会議の自主性を根底から覆す内容であるとして、政府の過度な介入に強い警鐘を鳴らした。
外部委員会の導入に「自律性を壊す制度」
井上氏が問題視したのは、法案に盛り込まれた外部者による選定助言委員会の仕組みである。これは首相が任命した者などで構成され、会員選定方針案や候補者選考に意見を述べることができるものだ。
「政府に求められるのは、学術会議の自主的な取り組みを尊重することだ」と井上氏は強調し、「学術会議が望んでもいない機構を法案に盛り込むこと自体、自主性の侵害に他ならない」と厳しく批判した。
監査対象発言に「外部圧力ではないのか」
井上氏はさらに、仮に学術会議が外部の選定助言委員会に諮問しなかった場合の扱いについても追及。これに対し、坂井学・内閣府特命担当相は「法の手続きを欠いている場合は監査の対象になり得る」と答弁した。
これを受けて井上氏は、「これは事実上、外部から会員選考に圧力をかけるものだ」と反論。「監査をチラつかせることで自律性を奪う構図だ」と懸念を表明した。
「科学者のつながりを壊す」と井上氏が指摘
法案ではさらに、新法人設立時および3年後に特別な選考委員会の設置が想定されている。ここにも外部者が加わる可能性があり、会長が首相の指名する人物と協議して委員を任命する形となっている。
これについて井上氏は、「この仕組みは、学術会議と科学者コミュニティーとの信頼関係を分断するものだ」と強く反対の意を示した。従来、現会員が次期会員を選ぶことで専門性と独立性を維持してきた体制を壊す制度であると断じた。
SNS上でも井上氏の主張に共感広がる
SNS上では井上氏の発言に対し、共感や支持の声が相次いでいる。
「井上議員の指摘はまっとう。学術会議は学者の手で守るべき」
「政府が監査ちらつかせてコントロールしようとするのは怖い」
「外部から人を入れて何がしたいの?現場の声が届かなくなる」
「学問の自由を守るための声に拍手」
「こういうときこそ野党の存在が重要だと感じる」
井上氏の主張は、単なる野党の反対という枠を超えて、学術の自律性を守るための本質的な問いかけとなっている。法案の成立によってもたらされる制度変更の影響は計り知れず、今後の審議でいかに政府が説明責任を果たすかが注目される。