2025-11-20 コメント投稿する ▼
石平参議院議員が国会初質問、中国総領事の暴言問題で国外退去措置を要求
石平氏は政府が中国側に「適切な対応」を求めていることについて、「長年、中国という国を見てきた私からすれば、彼らが適切な対応を取ってくることはまずありえないと思います」と持論を展開しました。
中国出身石平参院議員、薛剣総領事の「国外退去」求め初質問で政府迫る
日本維新の会の石平参院議員が2025年11月20日、参議院外交防衛委員会で初質問に立ちました。1962年1月30日、中華人民共和国の四川省成都市に誕生し、2007年(平成19年)11月に日本に帰化した石平氏は、同年7月20日の投開票の結果、47,939票を獲得して得票数4位となり、日本維新の会が比例区議席配分で4議席を確保したことにより、参議院議員に初当選した異色の経歴を持つ議員です。
中国総領事の暴言に強硬対応を要求
石平氏が質問で取り上げたのは、中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事が2025年11月8日深夜、高市早苗首相による台湾有事をめぐる国会答弁について、Xで「その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやる」などと投稿し、後に削除した問題でした。石平氏は「わが国の首相に対する殺人示唆ともとれる、許し難い暴言」と厳しく非難し、「多くの日本国民が怒っております」と断言しました。
高市首相は7日の衆議院予算委員会で、台湾情勢が緊迫した場合の日本の対応について、「状況によっては存立危機事態に該当する可能性がある」と答弁したものでした。石平氏はこの発言について「妥当なものであって、かつ台湾有事に対する一種の抑止力になりますから、全面的に擁護したい」と高く評価し、政府が撤回を拒否していることも「高く評価し敬意を表したい」と話しました。
「中国の外交官が日本の首相を脅すなんて許せない」
「この総領事は即刻追放すべきだ」
「石平議員の質問は当然、政府はもっと毅然とした対応を」
「中国の戦狼外交は度が過ぎている」
「石平さんが言うように中国は絶対謝罪しない」
「中国は適切な対応を絶対取らない」と断言
石平氏は政府が中国側に「適切な対応」を求めていることについて、「長年、中国という国を見てきた私からすれば、彼らが適切な対応を取ってくることはまずありえないと思います」と持論を展開しました。その上で、自民党と維新が求めている外交上の「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」通告を含めた対応について、「日本政府として、あるいは茂木大臣ご自身として、今後、政権与党の求めに応じて、国民の声に応えて、ペルソナ・ノン・グラータを含めた措置を取るお考えがあるのでしょうか」と直接質問しました。
茂木外相は戦略的対応を示唆
茂木敏充外相は「ご指摘の自民党の非難決議、そして日本維新の会によります申し入れについては、政府としても重く受け止めております」と前置きし、「在外公館の長の言論として、極めて不適切であると考えております」と私見を述べました。
石平氏の再質問に対し、茂木外相は「今後いろいろな形で外交上のやりとりがあるんだと思いますが、当然政府として戦略的に対応していく上で、何をします、何をしませんと言うことは、手の内をさらすということにもなりかねない、ということはご理解いただいて、適切な対応、毅然とした対応を取ってまいりたいと思います」と返答しました。
自身への中国制裁も「野蛮国家のヤクザ外交官」と批判
石平氏自身も2025年9月8日、中華人民共和国外交部が石平に対し、誤った言論を流布しているとして中国国内の財産凍結や査証の不発給、入国拒否といった、反外国制裁法に基づく制裁措置の実施を決定したことを発表したことで話題となっています。石平氏は薛剣氏がXで投稿した際には「このような暴言を吐く外交官は、まさしく野蛮国家のヤクザ外交官。文明国家の日本は、そんな国と『戦略的互恵関係を構築する』云々とは、最初から無理な話であろう!」と指摘していました。
1966年5月に始まった文化大革命の最中、教師であった両親が大学から農場へ下放された幼少期を経て、1989年の天安門事件が起きたときに関西の中国人留学生の中心にいらっしゃいました。中国共産党に絶望され、評論家として中国批判を展開するようになりましたという石平氏の経歴が、今回の質問に込められた思いの背景にあります。
石平氏は質問を締めくくりながら「納得できたわけではありませんが」と胸中を示しつつ、「日本という国の尊厳を守るためにも、日中関係の安定化のためにも、今回の件に関しては、ぜひ政府に、強い、断固とした対応を取ることを強く求めたいと思います」と政府に迫りました。