2025-06-15 コメント: 2件 ▼
大椿ゆうこ氏「外国人は日本で優遇されていない」発言に賛否 家庭の体験から差別構造に警鐘
大椿ゆうこ氏「外国人が優遇されている事実はない」発言に賛否 “実体験”踏まえ持論展開
社民党副党首で参議院議員の大椿ゆうこ氏が、SNS上で「外国人がこの国で優遇されている事などない」と投稿し、ネット上で大きな議論を呼んでいる。国会で外国人政策や多文化共生に関する議論が続くなかで、議員本人の家庭における「体験」をもとにした率直な発言が注目を集めた格好だ。
「外国人が優遇されているなんて幻想」大椿氏が語る“生活の実感”
問題の投稿は、13日に大椿氏の公式アカウントで発信されたもの。
外国人が優遇されている事なんて、この国にはないよ。ウチのつれあいは白人だから、他の外国人に比べて『職質されない』など優遇されている点はあるだろうが、日本人と比較した場合、優遇されている事なんて何もない。
この投稿は、自身のパートナーが白人であるという家庭の事情を踏まえたもの。治安維持目的で行われる職務質問において、外見的に「白人系外国人」は優遇されやすい傾向があるとしつつ、それでも「日本人と比較して外国人が特別扱いされていることなどない」と断じた。
大椿氏はかねてより、外国人労働者やマイノリティへの差別、社会的排除の是正に力を入れており、現場の声や実態に基づいた政策提言を行ってきた。今回の発言も、そうした立場からの延長線上にあると見られる。
ネット上では賛否両論 外国人支援の「現実」と「印象」のズレ
この発言には、SNS上で様々な反応が見られた。
「優遇どころか、日本に来ても住宅も職も差別される。大椿さんの言う通り」
「外国人が優遇されてるって、単なる妬みか被害妄想では?」
「白人の夫が職質されないのは“優遇”ってより“見逃されてる”って感じだよな」
「税金使って外国人に手厚すぎるとか言うけど、実態知らない人の声ばっか」
「永住者や技能実習生の待遇見れば“優遇”なんて言葉がどれだけ虚しいかわかる」
一方で、国民の中には「外国人への生活保護」「医療費補助」「教育支援」などを引き合いに「外国人ばかりが得をしている」とする見方も根強い。行政サービスが生活に直結するため、感情的な反発も生じやすい領域だ。
だが専門家によれば、「外国人支援」とされる制度の多くは、日本人と同じ基準に基づいて設計されており、特別な優遇ではなく最低限の人権保障として国際的にも義務付けられている対応であることが多い。
「差別」か「区別」か 議論の焦点は曖昧な線引き
今回の発言が特に注目されたのは、「優遇されているか否か」という事実認識の違いが、イデオロギーや感情によって大きく分かれるためだ。現場で実際に差別的扱いを受けている外国人がいる一方で、「外国人ばかり優遇されている」と感じる日本人がいることもまた事実である。
大椿氏の投稿は、こうした議論の中で「実際に外国人と暮らしている立場」からの発言として、多くの関心を集めた。今後の国会論戦でも、外国人政策をめぐる「印象」と「実態」の乖離をどう埋めるかが問われていくだろう。