2025-05-30 コメント投稿する ▼
横田基地のPFAS処理水、国の安全基準下回る 外部放流計画に住民の不安も
横田基地のPFAS処理水、暫定基準下回る 外部放流へ
米軍横田基地(東京都福生市など)でPFAS(有機フッ素化合物)が流出したとされる問題で、防衛省は5月30日、浄化処理された水の調査結果を公表した。国が示す暫定的な目標値を大幅に下回ったことを受けて、米軍はこの処理水を今後、基地の外へ放流する方針を明らかにした。
安全確認された水、外部排出へ
この調査は、環境補足協定に基づき、防衛省や東京都、関係自治体の職員が今月14日に横田基地に立ち入って行われた。対象は、過去に消火剤としてPFASが使われたとされる訓練エリアに残された貯水池の水。粒状活性炭による浄化処理が施され、その後の分析で、PFOSおよびPFOAといったPFAS成分の合計値が1リットルあたり2ナノグラム未満に抑えられていた。日本政府が健康影響を考慮して設定している50ナノグラムの目標値を大きく下回っている。
浄化後の処理と埋め立て方針
基地内には、PFASが含まれていた可能性のある水が約150万リットル残っており、これらは順次、同様の浄化処理を経たうえで、排水路を通じて外部へ放出される見通しだ。米側は、処理後に訓練エリアを土砂で埋め戻すと説明しており、施設内の長期的な安全確保にも取り組む方針を示している。
地域住民の不安と情報公開の課題
ただし、問題の発端となったのは、昨年8月末の大雨によってPFASを含む水が施設の外に流出した可能性があるとの通報が米軍から日本側に届いたことだ。その後、周辺住民や自治体は強い懸念を表明しており、「処理水が基準を下回ったからといって、安心できるとは限らない」「繰り返されることがないよう対策を徹底してほしい」との声も多い。
地域との信頼関係を築くうえでも、今後の放流の方法やモニタリング体制、住民への説明責任が問われている。
ネット上の反応
「基準値を下回っているからといって、油断は禁物だよ」(Xユーザー)
「大雨でまた流れ出すのでは? 本当に安全なのか不安」(Facebook)
「浄化処理がうまくいっているのは評価するけど、そもそもなぜ漏れたのか説明が不十分」(Threads)
「基地の外に放流って、周辺に住んでる人の気持ちも考えて」(Xユーザー)
「こういうときこそ、日米で責任を明確にしてほしい」(Facebook)
* 横田基地で浄化処理された水は、PFAS濃度が国の目標値を大きく下回っていた
* 約150万リットルの処理水は、順次外部放流予定
* 処理後の訓練区域は埋め立てる計画
* 昨年のPFAS流出問題を受け、地元住民の不安は根強い