2025-03-30 コメント投稿する ▼
【日米防衛相会談】在日米軍再編開始と共同生産強化を確認
■ 在日米軍の再編開始
オースティン長官は、在日米軍司令部を「統合軍司令部」として再編する計画の第1段階を開始したことを表明した。これにより、自衛隊と米軍の指揮統制の枠組みが向上し、連携が強化される。具体的には、在日米軍内に自衛隊の「統合作戦司令部」と米軍の連携を担う専門部署が設置された。
■ 共同生産の推進
中谷大臣は、艦対空ミサイル「SM6」の共同生産の可能性を追求する意向を米側に伝えた。さらに、中距離空対空ミサイル(AMRAAM)の共同生産を早期に開始することも確認された。これらの取り組みは、日米の防衛産業基盤を強化し、同盟の抑止力を高めるための重要なステップと位置付けられている。
■ 防衛費増額の議論
日本の防衛費増額については、トランプ政権内で国内総生産(GDP)比3%への引き上げを求める声もあるが、今回の会談で米側から具体的な要求は示されなかった。ただし、オースティン長官は会談冒頭で、日本がどのように抑止力を強化し、軍事的な投資を進めているかに関心を示し、さらなる防衛力強化の重要性を強調した。
■ 地域情勢と中国への対応■
両閣僚は、中国による東・南シナ海での一方的な現状変更の試みに反対する立場を確認した。また、台湾周辺での中国軍の動向に留意し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。これらの地域情勢に関する認識を共有し、日米の連携強化を再確認した。
■ 会談後の首相との面会
会談後、オースティン長官は石破茂首相と首相公邸で面会し、防衛相会談での議論を報告するとともに、日米同盟の強化に向けた今後の協力について意見交換を行った。