2025-11-12 コメント投稿する ▼
診療・介護報酬10%増要求で4万署名提出 佐々木悦子委員長らが厚労省に緊急改定求める
医療・介護現場の深刻な人材不足と賃金低下を受けて、日本医療労働組合連合会をはじめとする医療系3つの労働組合が2025年11月12日、診療報酬と介護報酬の10%増額を求める緊急改定の要請活動を実施しました。 この状況が続けば、医療・介護現場で働くケア労働者の他産業への流出が加速すると警告されています。 超党派での医療・介護従事者の処遇改善への取り組みが期待されています。
年末賞与が過去最悪レベルまで低下
医療・介護従事者の処遇悪化が止まりません。日本医労連の佐々木悦子委員長によると、年末一時金の引き下げが昨年の過去最悪レベルをさらに下回る状況となっています。この状況が続けば、医療・介護現場で働くケア労働者の他産業への流出が加速すると警告されています。
厚生労働省への要請では、伊原和人事務次官に対して診療・介護報酬10%増への緊急改定を求める署名が提出されました。現場の実態に見合った人員配置の実現も併せて要求されています。
「給料が安すぎて生活が厳しい。転職を考えている」
「夜勤が多すぎて体力的にもう限界」
「このままでは医療の質を保てない」
「介護職の社会的地位向上が必要だ」
「賃上げなしに人材確保は無理だと思う」
7割の病院が赤字経営に陥る
医療機関の経営状況も深刻です。米沢哲書記長が報告したデータによると、全国の病院の7割が赤字経営という異常事態が続いています。さらに深刻なのは、日本医労連の夜勤実態調査で「2交替」病棟の割合が初めて5割を超えたことです。これは体制不足を長時間夜勤で補っている現状を示しています。
自治労連からは「病床稼働率が9割でも赤字になっている病院がある」との報告があり、収益性の改善だけでは解決困難な構造的問題が明らかになっています。全大教からも「設備の老朽化が深刻で、医療従事者の育成もままならない」との厳しい現状が報告されました。
政治的支援の広がりと今後の展望
今回の要請活動には、日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員、吉良よし子参院議員、山添拓参院議員、白川容子参院議員のほか、立憲民主党、国民民主党、れいわ新選組の国会議員も参加しました。超党派での医療・介護従事者の処遇改善への取り組みが期待されています。
長野県医労連は「安全安心の医療・介護の実現には賃上げが不可欠」と訴えており、単なる労働条件の改善にとどまらず、国民の医療・介護サービスの質向上という観点からも報酬改定の必要性が強調されています。
要請活動後、参加者は財務省前での抗議行動も実施し、予算確保への強い意志を示しました。今後、政府がこれらの要求にどう応えるかが、日本の医療・介護制度の持続可能性を左右する重要な判断となります。