2025-12-09 コメント投稿する ▼
川崎市とアットヨコハマがモビリティステーション実証実験開始 バス減便対策で橘公園に新拠点
実証実験では、周辺を運行しているデマンド交通「チョイソコかわさき」、シェアサイクル、電動キックボード並びにカーシェアなど、多様なモビリティサービスを一体的に利用できる環境や、待合に利用できる快適な滞留空間を整備しています。
川崎市とアットヨコハマがモビリティステーション実証実験開始 路線バス減便対策として橘公園に新拠点
川崎市とトヨタ系ディーラーが設立した株式会社アットヨコハマは2025年11月25日、同市高津区の橘公園でさまざまな移動手段の乗り換えができる施設「モビリティステーション」の実証実験を開始しました。この実証実験は2026年2月28日まで実施され、市内では川崎区の「KAWASAKIのるーとHUB」に次ぐ2カ所目のモビリティステーションとなります。
路線バス運転手不足による減便が各地で深刻化する中、2025年1月以降の減便・廃止予定の路線バスの系統があると回答した割合は神奈川県が最も多く35.5%となっており、新たな地域交通の確保が急務となっています。
多様な移動手段を一体化した新拠点
実証実験では、周辺を運行しているデマンド交通「チョイソコかわさき」、シェアサイクル、電動キックボード並びにカーシェアなど、多様なモビリティサービスを一体的に利用できる環境や、待合に利用できる快適な滞留空間を整備しています。
設置されたモビリティサービスには、オンデマンドバス「チョイソコかわさき」(アイシン提供)、シェアサイクル「HELLO CYCLING」(Open Street・シナネンモビリティPLUS提供)、電動キックボード「LUUP」(Luup提供)、カーシェア「トヨタシェア」(トヨタレンタリース神奈川・横浜提供)、公共交通バス「川崎市バス」(川崎市交通局提供)が含まれています。
また、観光WEBサイト「アットヨコハマ」と連携したデジタルサイネージを設置し、周辺の地域情報やイベント情報、近接する川崎市バスの運行情報など、さまざまな情報発信を行うことで地域交通の利便性と回遊性の向上を図るとしています。
「バスの本数が減って困っていたから、新しい移動手段があるのは助かる」
「デマンドバスってどんな感じなのか気になっていた」
「シェアサイクルも使えるなら買い物の選択肢が増える」
「高齢者でも電動キックボードは大丈夫かな」
「情報表示があるから待ち時間も分かりやすそう」
深刻化するバス運転手不足への対応
川崎市では運転手不足が深刻化しており、昨年6月には「鷲ヶ峰営業所」管内の4区を走る7路線18系統の計144便を減便する事態となりました。このため、川崎市では、深刻化するバス運転手不足にも対応できる地域交通のサービスの維持に向けて、多様なプレーヤーと連携し、地域資源を活用した取組を進めています。
一方で、路線バスの減便・廃止の要因について、コロナ5類移行以前は「利用者の減少」が最も多く約7~8割であったが、「運転者不足」の割合は、コロナ5類移行以前は4割弱であったが、コロナ5類移行以後「利用者の減少」を上回っています。
デマンド交通「チョイソコかわさき」との連携
今回の実証実験では、すでに運行されているデマンド交通「チョイソコかわさき」との連携が重要な要素となっています。「チョイソコかわさき」は、運転手不足によるバスの減便などに代わる地域交通の維持に向けて、利用者の予約に合わせて運行する「デマンド交通」で、中原区内と高津区の一部で実証実験が行われています。
このシステムは、アイシンが提供する「チョイソコシステム」を活用、予約状況に応じて最も効率的なルートを選択して運行し、利用者は電話やウェブ、スマートフォンのLINEアプリから乗車予約が可能となっています。
将来的な展開と期待
アットヨコハマ東昭人取締役は「川崎市の人が幸せになるというか、便利になるということ。市民の笑顔が増えればいいと思う」と今回の取り組みへの期待を語っています。
12月13日には橘公園でオープニングイベントが開催され、多種多様な次世代モビリティの展示や、初めての人でも安心して利用できるよう、次世代モビリティの試乗会を実施する予定です。
川崎市交通政策室の塚田雄也室長は「交通の考え方を変えていくチャンスとしてとらえていきたい」と述べており、この実証実験の結果を踏まえて、今後市内各地でモビリティステーションの展開を進める方針です。地域交通の新たなモデルケースとして、全国の自治体からも注目される取り組みとなっています。