2026-03-31 コメント: 1件 ▼
公明・竹谷とし子代表「寄せ書きも損壊か」発言 国旗損壊罪の「侮辱目的」を見落とした迷走
公明党(公明)の竹谷とし子代表は2026年3月31日の記者会見で、日本国旗(日章旗)などを侮辱目的で傷つける行為を処罰する「日本国国章損壊罪」の創設をめぐり、「法制化が必要なのかも含めて丁寧な検討が必要だ」と発言しました。さらに「例えば、寄せ書きをすると国旗の損壊になるのかなど、そうした議論をしていかなければ理解が深まらない」と述べ、法案の定義に疑問を示しました。
法案の対象は「侮辱目的」のみ。寄せ書きはなぜ出てくる
現行の刑法には、外国に侮辱を加える目的で他国の国旗や国章を損壊した場合に「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」を科す「外国国章損壊罪」が規定されています。自民党(自由民主党)と日本維新の会の連立政権は、この規定が日本国旗には適用されないという不均衡を是正するため、2025年10月に署名した連立合意書に「日本国国章損壊罪を制定する」と明記しました。
法案の核心は「侮辱を加える目的」という要件が必ず伴う点です。参政党が参院に提出した刑法改正案も、「日本国に対して侮辱を加える目的で、日本国の国旗を損壊などした者」を処罰対象としており、単に文字を書いたり、使い古した国旗を廃棄したりすることが犯罪になる構成ではありません。
それにもかかわらず竹谷氏が「寄せ書きをすると損壊になるのか」と疑問を呈したことは、法案を読み込んでいないか、あるいは意図的に論点をずらしているかのどちらかという批判を受けても仕方がないでしょう。
SNSでも竹谷氏の発言に対する疑問や批判が続出しています。
「法案に侮辱目的って書いてあるのに、なぜ寄せ書きが出てくるのか意味不明」
「寄せ書きは侮辱目的じゃないから最初から対象外では?理解できない発言だと思う」
「公明党がまた抵抗か。結局また法案がうやむやになるのでは」
「政権内でこれだけ認識がズレているなら、まともな議論になるはずがない」
「国旗を燃やしたり破り捨てたりする行為が許されるままの今の状態がおかしい。早く決めてほしい」
連立内の「ブレーキ役」化する公明党の体質
今回の竹谷氏の発言は、公明の政策的スタンスという文脈でも見ておく必要があります。
自民党と日本維新の会の連立政権は通常国会での法案制定を目指しており、参政党(参政)も2025年10月27日に単独で刑法改正案を参院に提出しています。神谷宗幣代表が「ぜひ一緒にやりたい」と協力を呼びかけるなど、与野党を横断して法案化の機運は高まっています。そうした状況の中で、かつて自民と連立を組んでいた公明——まさに「ドロ船連立」の一員と言われてきた政党——が、またしても「慎重論」を持ち出した形です。
公明は過去にも敵基地攻撃能力の保有や防衛費増額など、安全保障・国防関連の政策において繰り返しブレーキ役として機能してきた経緯があります。国旗損壊罪についても同様の構図が浮かび上がっています。
「丁寧な検討」の前に、まず法案を読むべき
もちろん、法整備においては慎重な議論が必要です。自民党内からも「立法事実がない」「過度な規制につながる」という慎重意見は以前からあります。表現の自由との兼ね合いも真剣に議論されるべき問題です。
しかし竹谷氏の「寄せ書き」発言は、その議論を深める方向にはつながりません。「侮辱目的」という要件を無視した上で架空のリスクを持ち出し、あたかも法案の適用範囲が曖昧であるかのような印象を与えることは、建設的な立法議論を妨げる可能性があります。
「丁寧な検討を」と言う前に、まず法案を丁寧に読むべきではないか。竹谷氏への問いはそこから始まります。
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まとめ
- 公明党・竹谷とし子代表が2026年3月31日、国旗損壊罪の法制化に「丁寧な検討が必要」と発言
- 「寄せ書きをすると損壊になるのか」という疑問を提示し、法案の定義に疑問を呈した
- 法案は明確に「侮辱を加える目的」での損壊のみが対象であり、寄せ書きは最初から問題外
- 竹谷氏の発言は法案の要件を読み違えているか、意図的に論点をずらしているとの批判を受ける
- 自民・維新の連立合意書で通常国会での法案制定が明記。参政党も単独で刑法改正案を提出済み
- 公明党は安保・防衛政策でも繰り返しブレーキ役になってきた経緯がある
- 立法事実の有無や表現の自由との兼ね合いなど、本質的な議論は必要