2025-08-24 コメント投稿する ▼
九州大雨で災害ゴミ期限問題 土砂撤去も進まず 八代で山添拓議員が現地調査
九州大雨被害と災害ゴミ処理の課題
8日から11日にかけて九州地方を襲った記録的な大雨は、熊本県八代市をはじめとする地域に甚大な被害をもたらした。床上浸水や土砂流入で生活基盤を奪われた住民は、被災後の片付けと生活再建に苦しんでいる。特に深刻なのが「災害ゴミの処理」と「土砂撤去」の遅れであり、被災者の不安と苛立ちを募らせている。
千丁町地区で床上浸水の被害を受けた建設業者の男性(68)は、自宅の壁に刻まれた70センチの浸水跡を指さしながら「これまで床上まで浸かったことはなかった。あれよあれよという間に水が上がってきた」と振り返る。さらに、市が設けた仮置き場に自ら災害ゴミを搬入しなければならない仕組みを批判。「期限が9月10日までとは、市民に寄り添っていない。ボランティアもまだ来ていないのに到底間に合わない」と訴えた。
SNS上でも、
「被災者にゴミを運ばせるなんて二重の負担」
「期限を区切るのは現実を分かっていない」
といった声が相次いでいる。
土砂流入で生活道路も寸断
興善寺町地区では、大谷川から流れ込んだ土砂が集落を覆い、生活道路や住宅に甚大な影響を及ぼしている。小学校の校庭には土砂が山積みされ、周囲には被災した車や家屋が放置されたままだ。
自宅が床下浸水した住民の男性(64)は「親族や知人、ボランティアの力を借りて床下の泥をかき出したが、川沿いの家々にはまだ大量の土砂が残っている。早急に行政が撤去してほしい」と訴える。川の流れが変わり、道との境目すら分からなくなった場所もあり、住民の生活を大きく阻んでいる。
この状況について、ネット上では
「人力だけでは到底片付けられない規模」
「公費で重機を投入すべきだ」
との指摘も広がっている。
山添議員の現地調査と支援の方向性
現地を調査した日本共産党の山添拓参院議員は、被災者の訴えを受け「宅地内の土砂撤去も公費で対応できる制度がある。災害ゴミは期限を設けずに回収し、軒先での収集も行うべきだ」と強調した。同行したはしもと徳一郎市議とともに、行政に対し制度の活用と柔軟な対応を求める考えを示した。
山添議員はまた、「被災した人々が安心して暮らしを取り戻せるよう、生活と生業の再建に全力を尽くす」と住民を励まし、支援の拡充を約束した。こうした発言に対しSNSでは
「制度を知っている人が動いてくれるのは心強い」
「現場を見て声を上げる政治家が必要」
といった反応が見られる。
被災者に寄り添った復旧支援の必要性
災害直後は命を守る救助活動が優先されるが、その後の生活再建において「災害ゴミの処理」や「土砂撤去」の遅れは被災者の心身に二重の負担を強いる。特に高齢者や身体に不自由を抱える世帯では、自ら大量のゴミや土砂を運び出すことは困難である。期限を区切った搬入や被災者任せの仕組みは現実的でなく、むしろ住民を孤立させかねない。
今後は国や自治体が連携し、公費による撤去支援や軒先回収など柔軟で実効性のある施策を早急に講じる必要がある。災害は誰にでも降りかかるものであり、被災者を「自己責任」に追い込まない仕組みづくりこそが、安心できる社会を築く土台となる。