2025-08-19 コメント投稿する ▼
山添拓議員、731部隊追及で中国紙に登場 戦後80年で歴史認識問う声広がる
山添議員の731部隊追及と中国メディアの注目
中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」は、戦後80年に合わせ、日本共産党の山添拓参院議員を取材した記事を相次いで掲載した。同紙は、山添氏が今年3月の参院予算委員会で旧日本軍731部隊に関する公文書を示し、日本政府の姿勢をただした質問を大きく取り上げている。
731部隊は旧関東軍防疫給水部として設置され、戦中に人体実験や細菌戦の準備を行ったとされる部隊である。山添氏は委員会で政府答弁を追及し、「731部隊が細菌戦や人体実験を行った記録はない」との政府見解を覆す文書を提示した。そのやり取りに中国メディアが注目し、6月末に来日した同紙記者が議員会館で山添氏を直接取材した。
インタビューで語られた姿勢
インタビューで山添氏は、質問の背景にある意図を明確に説明した。彼は「政府が『記録はない』としてきたことが、提示した公文書により虚偽であることが示された」と成果を強調。さらに「日本政府は戦争時に何をしたのかを正確に確認し、認めるべきだ」と語り、加害の事実を否定することなく、明確な謝罪を示すべきだと訴えた。
山添氏の発言は、日本が戦争の加害責任を真摯に受け止める姿勢を示すべきだという立場に立脚している。中国紙は、戦後80年という節目にこうした姿勢を示す日本の政治家の存在を重視し、国内外に伝える形を取った。
中国国内での反響
この報道は中国国内でも広がり、SNS上では山添氏を評価する声が相次いでいる。特に「責任を認める政治家」としての姿勢に注目が集まった。
「良識ある日本人だ」
「このような責任感のある政治家は日本には少ないのではないか」
「歴史の真実を語る姿勢に敬意を表する」
「加害責任を直視することが未来の信頼につながる」
「日本社会にもっとこういう声が必要だ」
こうした反応は、中国国民の間で「歴史問題を直視する政治家」に対する希少性と期待感があることを示している。日本共産党所属の議員という政治的立場を超えて、個人の発言や姿勢が評価された形だ。
日中関係と歴史認識の課題
山添議員の質問とその後のインタビューは、日中両国の歴史認識問題の一端を浮き彫りにする。戦後80年を迎えてもなお、旧日本軍の行為をどう記録し、どう次世代に伝えるかは外交上の重要課題となっている。
石破政権は歴史問題においても慎重な対応を求められており、特に中国との関係改善に向けた動きの中で「過去の清算」にどう向き合うかが注目される。日本国内では「歴史にいつまでも縛られるべきではない」という意見も根強いが、国際社会との信頼関係構築には真摯な対応が求められるのも事実だ。今回の山添氏の発言は、日本政治が抱える歴史認識の重さを改めて示したと言える。