2025-07-10 コメント: 1件 ▼
岩屋外相、中国と「戦略的互恵関係」再確認 尖閣・資源問題の棚上げに懸念も
日中外相が再び会談、安定関係構築へ前進なるか
岩屋毅外相は7月10日、マレーシア・クアラルンプールで中国の王毅外相と会談した。両外相が顔を合わせるのは今年3月の東京会談以来で、今回はASEAN関連外相会議に出席するための訪問中に行われた。
会談の主眼は、日中関係の「戦略的互恵関係」の推進と安定的関係の構築。両国の経済的相互依存をベースに、建設的な外交関係を築こうというもので、特に経済・安全保障・地域協調の3分野での協力拡大を模索している。
しかし、目の前の「対話の継続」が強調される一方で、より根本的な対立は未解決のまま、棚上げされているのが現実だ。
BSE牛肉やレアメタルを議題にも…深まる依存構造
今回の会談では、2001年のBSE発生以来、中国が続けている日本産牛肉の輸入規制の解除が議題となった。日本側は科学的根拠をもって輸入再開を求めたが、中国の対応に具体的な進展は報じられていない。
また、中国が進める重要鉱物(レアアース等)の輸出規制についても、岩屋氏は是正を要請。これらの資源は日本の製造業に不可欠であり、事実上の経済圧力にもなりかねないだけに、真剣な協議が必要とされるテーマだ。
「“お願い外交”で資源も肉も依存してどうするの?」
「中国がルールを破っても“関係安定”って、ただの敗北宣言じゃ」
「牛肉よりも尖閣の話を先に出してくれ」
「レアメタル依存、もう何年も危機だと言われてるのに…」
「日本政府、戦略的って言葉を都合よく使いすぎでは?」
棚上げされたままの尖閣・東シナ海 国益はどこへ?
注目すべきは、今回の会談で尖閣諸島や東シナ海の資源開発を巡る問題に触れられた形跡がないことだ。
中国公船による尖閣周辺の領海侵入は常態化しており、東シナ海では中国が一方的にガス田の掘削施設を設置し、日中中間線付近での資源開発を既成事実化させている。これらは、明確な日本の主権と安全保障に関わる問題であり、「安定的関係」という名の下に黙認されるべきではない。
戦略的互恵関係を名乗るなら、領土・主権・資源に関する対話も対等に行われるべきだ。それがなくしては、日本にとって戦略でも互恵でもなく、単なる依存関係にすぎない。
「尖閣での侵犯を黙って“関係安定”なんて、国民をバカにしてる」
「レアメタルと引き換えに尖閣を棚上げしてるようにしか見えない」
外交は対話だけでなく、毅然とした原則も必要
「対話が大事」と繰り返すだけでは、外交は成り立たない。特に中国のように、実効支配と既成事実化を繰り返す相手に対しては、日本の国益を守るための“原則”が必要だ。
今回の会談で「日中関係の安定」が再確認されたが、それは日本側が譲歩し続けることで保たれる関係であってはならない。経済協力も、安保対話も、すべては対等な関係があってこそ成り立つ。
日本政府には、関係改善を急ぐあまりに、国民の安全保障や経済的独立を犠牲にするような“なあなあ外交”を続けてほしくない。