2025-04-26 コメント投稿する ▼
岩屋外相、バチカン教皇葬儀参列含む10日間の外遊へ 核軍縮・中東情勢など協議も
岩屋外相、バチカン法王葬儀参列含む10日間の外遊へ
岩屋毅外務大臣は、4月25日から5月4日までの10日間、バチカン、米国、セネガル、サウジアラビア、フランスを歴訪する。今回の外遊では、故フランシスコ教皇の葬儀参列をはじめ、核軍縮やアフリカ開発支援、中東情勢、日仏関係の強化など幅広い外交課題に取り組む。
バチカン:フランシスコ教皇の葬儀に参列
訪問最初の目的地はバチカン市国。岩屋外相は、4月26日に執り行われるフランシスコ教皇の葬儀に参列する。教皇は、環境問題や難民支援に力を注ぎ、国際社会に大きな影響を与えた存在だった。日本政府はその功績を重く受け止め、外相派遣を決めた。岩屋氏は「人類共通の課題に取り組んだ教皇の功績に敬意を表したい」と語っている。
米国:NPT準備委員会で核廃絶を訴える
続いて米国に向かい、ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議第3回準備委員会に出席する。日本の外相が同会議に出席するのは2018年の河野太郎氏以来だ。唯一の被爆国として、日本は核兵器廃絶への国際的な努力を強く求めている。岩屋氏は演説で「分断が進む国際社会の中で、法の支配と核軍縮を進めることが不可欠だ」と訴える考えだ。滞在中には、国連のグテーレス事務総長との会談も予定されている。
セネガル・サウジアラビア:アフリカ支援と中東問題を協議
アフリカ開発支援を議論するため、岩屋外相はセネガルを訪問する。ヤシン・ファル外相と会談し、8月に横浜で開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD9)に向けた連携を確認する見通しだ。
さらにサウジアラビアでは、ファイサル外相との会談に臨む。パレスチナ自治区ガザ情勢など中東問題について意見交換を行い、日・サウジ外交関係樹立70周年を機に、より戦略的な関係構築を目指す。
フランス:ウクライナ情勢と国際経済で連携強化
外遊の最後はフランスだ。ジャン=ノエル・バロ外相と会談し、ウクライナ情勢や国際経済の安定に向けた連携について協議する。G7主要国の一員として、日本とフランスが緊密に連携していく姿勢を改めて確認する場となる。
国際秩序維持へ存在感発揮
- 岩屋外相は10日間で5カ国を歴訪。
- バチカンではフランシスコ教皇の葬儀に参列。
- 米国ではNPT準備委員会で核軍縮を訴える。
- セネガルとTICAD9連携確認、中東問題ではサウジと協議。
- フランスではG7連携とウクライナ支援を議論。
今回の外遊を通じ、岩屋氏は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」を支える日本外交の存在感を世界に示したい考えだ。