2025-09-02 コメント投稿する ▼
岩屋毅外相「総裁選前倒し不要」 石破首相を全面支持も泥舟政権批判は拡大
岩屋毅外相「総裁選前倒し不要」
自民党の岩屋毅外相は2日、訪問先のクウェートで記者団に対し、総裁選前倒しを求める党内の動きについて「そのような必要はない。そのような暇はない」と強調し、石破茂首相(党総裁)を支持する姿勢を鮮明にした。
岩屋氏は「政治に停滞を招くことなく、野党と粘り強い対話を重ね、国家国民のため正しい答えを出していく際、リーダーとしての最適任者は、熟議の政治を進めてきた石破総理以外にいない」と述べ、石破首相の続投が不可欠との認識を示した。
「外交の継続性を守るためにも石破政権は必要」
「今は総裁選より経済と安全保障に集中すべきだ」
「泥舟政権と批判されるが、支える声もあるのは事実」
「政争ではなく熟議の政治を続けるべき」
「前倒し論は国民生活の優先順位を見誤っている」
外交継続性を重視する姿勢
岩屋氏は、自らの職責について「安定的で継続的な外交、安全保障政策を進めていくため、石破政権のもとで使命をしっかり果たしていきたい」と語った。日本外交の基軸となる日米同盟や中東外交を含む安全保障政策の継続性を維持するためには、政権の安定が不可欠との考えを強調した格好だ。
特に中東歴訪中の発言だけに、資源確保や地域安定化の観点からも外交停滞を避けるべきだとのメッセージが込められている。
党内では「臨時総裁選」手続きが始動
一方、党総裁選挙管理委員会は同日、党本部での両院議員総会後に臨時総裁選の是非を図る手続きに着手した。森山裕幹事長ら党四役は参院選大敗の責任を取り辞職する意向を示しており、判断は石破首相に委ねられている。
総裁選実施を求める声が副大臣クラスから長老議員にまで広がる中で、岩屋氏の発言は「前倒し不要」とする明確な反論であり、党内対立の構図を浮き彫りにした。
石破政権と泥舟政権批判のはざまで
参院選惨敗後の石破政権は「泥舟政権」と批判される一方で、岩屋外相のように外交・安全保障政策の継続性を理由に支持する声も根強い。
今後、臨時総裁選の要求数が過半数に達するかどうかが焦点となるが、仮に成立すれば石破首相の求心力は大きく揺らぐ。岩屋氏の発言は、外交を盾に政権安定を訴えることで、党内の動きをけん制する狙いがあるとみられる。
岩屋毅外相が石破首相を全面支持 総裁選前倒し不要論と泥舟政権批判
岩屋外相の「必要ない」との発言は、石破首相のリーダーシップを支える強いメッセージだ。しかし、党内で「泥舟政権」との批判が広がる中、こうした支持表明がどこまで政局の流れを変えられるのかは不透明だ。外交継続性と党内権力闘争、そのせめぎ合いが政局を大きく左右する局面に入っている。