2025-06-24 コメント: 1件 ▼
連合神奈川が横浜市長選で山中竹春氏を推薦 立憲は推薦見送り「支持」にとどめる理由
横浜市長選、山中竹春氏に連合神奈川が推薦 立憲は支持止まりの慎重姿勢
7月20日告示、8月3日投開票で行われる横浜市長選に向けて、連合神奈川は6月24日、現職の山中竹春氏(52)の推薦を決定した。推薦発表の場となったのは、同日夜に開催された山中氏の政治資金パーティー。連合神奈川の林克己会長が自ら登壇し、「連合として正式に山中氏を推薦する」と明言した。
山中氏はその後、報道陣に対して「私の後援会が連合に対し正式に支援をお願いした」と説明。労組側との協力体制が整ったことで、再選に向けての後押しとなりそうだ。
「組織の後ろ盾を得た現職は強い。野党色を薄めたのも作戦かも」
「連合が推薦したってことは、現場の労働者は応援する流れなのか」
現職としての実績と知名度を持つ山中氏にとって、連合神奈川という大きな支援団体の推薦は、選挙戦を優位に進めるための重要な要素となるだろう。
立憲民主党は推薦せず「支持」にとどめる
一方で、注目を集めているのが立憲民主党の対応だ。前回2021年の市長選では、立憲は山中氏を推薦し、選挙戦で強く後押ししていた。しかし今回は、推薦ではなく「県連としての支持」にとどめている。
立憲神奈川県連代表の青柳陽一郎衆院議員は、「山中氏ご自身の意向として、特定政党に強く寄らず、幅広い支援を受けたいという判断があった。われわれはそれを尊重する」と述べた。
これは、野党色を前面に出すことによる有権者の離反を避ける狙いと見られる。特に神奈川は無党派層が多い地域であり、中央政党との距離感が選挙結果を左右する可能性がある。
「立憲が推薦しないの、ちょっと意外。でも戦略的にはアリかも」
「推薦じゃなく支持って、うまく距離とってるな。地元票狙いか?」
このように、山中陣営が「広く支援を受ける中道路線」を意識しているのは明らかであり、連合の推薦と立憲の支持という組み合わせで、多様な支持層の取り込みを図る構えだ。
前回選挙の文脈と変化した構図
山中氏は2021年の市長選で、「カジノ誘致反対」を明確に掲げ、保守分裂に乗じて当選。横浜市政においては、カジノ白紙化や子育て支援策の拡充などを推し進め、一定の成果を挙げてきたとされる。
しかし、現職としての政策評価は割れており、「リーダーシップに欠ける」「改革が中途半端」との批判もある。今回の選挙では、実績よりも「継続性」や「市政の安定」をアピールしつつ、対抗馬がどこまで訴求力を持つかが鍵となる。
今回の構図では、立憲が全面支援から一歩引いたことで、保守・中道からも票を狙いやすくなった。一方、連合神奈川のような組織票を確保できた点は、選挙戦を有利に運ぶ上で極めて大きい。
「横浜っていつも中央政党の代理戦争みたいになりがち。今回は少し違うかも」
「組織の支援は強いけど、市民の声を本当に聞けるかどうかが問題」
争点なき市長選になるのか 政策論争への期待
今回の市長選の最大の懸念は、「争点の不在」にある。前回のような明確な対立軸(カジノ誘致の是非)がない分、争点をどのように設定するかが候補者に問われる。
山中氏は、医療や子育て分野の強化、経済回復の基盤づくりなどを重点に掲げているものの、前回のような熱量を生み出すようなテーマは見当たらない。
逆にいえば、今後立候補を予定している候補が強い争点設定を打ち出せれば、現職優位の空気が一変する可能性もある。
今後は、市民の関心がどこに集まるのか、そして候補者たちがどのように有権者に向き合うかが焦点になるだろう。