2025-08-29 コメント投稿する ▼
村上総務相「総裁選はリスク」石破首相続投を重ねて支持、国会情勢を踏まえ牽制
村上総務相、総裁選実施に牽制発言
自民党内で臨時総裁選を求める声が広がる中、村上誠一郎総務相が29日の記者会見で「総裁になっても確実に総理になれるかどうかは未定だ」と発言し、党内の動きを強く牽制した。これまで自民党総裁の選出は首相就任に直結してきたが、現在は衆参両院で自民党が少数与党となっているため、首相指名選挙で過半数を得られる保証がない。村上氏は「非常なリスクがある」と繰り返し警告し、石破茂首相の続投を改めて支持した。
村上氏の発言は、総裁選の実施そのものにブレーキをかける狙いがある。党内では「リーダー交代で党勢回復を図るべきだ」との声も根強いが、選挙で勝ったとしても首相指名選挙で敗北すれば、政権そのものが不安定化する可能性がある。村上氏は「今は難局を乗り切ることが優先であり、首相が責任を持って続投するのが望ましい」との考えを鮮明にした。
「リスクを考えれば石破続投が妥当」
「総裁選をやれば党の混乱は避けられない」
「国民の目線では石破さんへの期待が高まっている」
「党内の足の引っ張り合いはもうやめてほしい」
「国会情勢を考えれば村上総務相の指摘は現実的」
石破首相の続投支持を強調
村上氏は「一番困難な課題が山積している。厳しい状況を直面する中で、責任を果たしたいということで続投を表明されている」と石破首相の姿勢を評価した。報道各社の世論調査でも石破首相の続投を望む声が高まっており、村上氏は「国民の皆さんに努力や成果が理解されてきている」と語った。
石破政権が直面している課題は多い。物価高対策、防衛力強化、外交における地域安全保障の不安定化、少子高齢化への対応など、国民生活に直結する問題が山積している。村上氏は「こうした難題を解決するためには継続性が不可欠であり、石破首相が引き続き指導力を発揮すべきだ」と力を込めた。
世論調査の推移を見ると、石破首相の支持は数か月前まで低迷していたが、直近では「安定を優先すべき」という回答が増えている。長期的な視点で課題解決に取り組む姿勢が国民に浸透してきたとの分析もある。
総裁選の手続きと党内緊張
党総裁選挙管理委員会は27日、臨時総裁選の実施を求める国会議員や都道府県連の氏名を公表することを決定した。意思確認のための署名と押印が必要とされる形式については「時代に合わない」との声も出ているが、村上氏は「当然、記名で実名でサインして提出するのが当然だ」と述べ、透明性と責任を重視する姿勢を示した。
ただし、実際にどれだけの議員や都道府県連が名乗りを上げるかは不透明だ。党内には「選挙を通じて刷新を示すべきだ」という声と「混乱を避けるべきだ」という声が交錯しており、緊張感が高まっている。臨時総裁選は党の民主性を示す場でもあるが、結果次第では自民党が国会での首相指名に失敗し、政権の座を失う可能性も否定できない。
石破政権と国民の評価
村上氏は「総理が困難な状況に直面する中で責任を果たそうとしている」と強調し、石破首相の続投を支持する理由を繰り返した。世論調査でも、石破首相の外交努力や物価対策などが徐々に評価されているとみられる。
国民の間では「政権交代よりも安定を」という声が強まっている一方、党内での対立が長引けば国民の政治不信を招く危険性もある。村上氏の発言は、党内に「今は結束を優先すべき」というメッセージを送ると同時に、国民に「政権は安定している」と訴える狙いもある。
総裁選を行えば党内民主主義のアピールにはなるが、政権交代リスクは極めて高い。石破政権の成果を認め、安定的な継続を優先することこそが、国民の生活を守る道であるという考えが鮮明に打ち出された。
石破首相続投と総裁選リスクの現実
今回の村上総務相の発言は、石破政権を守るための党内メッセージであると同時に、現実的なリスク分析でもある。衆参少数与党という厳しい国会情勢では、臨時総裁選の実施は「党の民主性」と「政権安定」の二つの価値を天秤にかける選択となる。
石破首相続投を支持する国民の声が強まる今、党内の動きが国民世論と逆行するようであれば、自民党全体の信頼を損ないかねない。村上氏の警告は、党内権力闘争に流されるべきではないという現実的な指摘であり、総裁選をめぐる議論の方向性を大きく左右するものとなりそうだ。