鈴木章浩氏の出馬は政治倫理の崩壊　不記載問題に反省なき再挑戦に厳しい批判

「非公認」の意味を踏みにじる鈴木章浩氏　自民党不祥事の象徴が再び表舞台に

6月13日告示の東京都議選で、政治資金収支報告書の不記載問題により自民党から「非公認」とされた大田区選出の現職・鈴木章浩氏が街頭演説に立ち、応援にはなんと自民党東京都連会長の井上信治衆院議員まで登場した。これにより「けじめ」としての非公認が完全に形骸化したばかりか、鈴木氏自身の厚顔無恥ともいえる出馬姿勢に、厳しい批判が高まっている。

政治資金不記載の当事者が平然と立候補　有権者を愚弄する姿勢

鈴木氏は、都議会自民党の政治団体を巡るパーティー収入の不記載問題に関与した疑いが持たれ、党から非公認とされていた人物だ。責任ある政治家として第一にすべきは、疑惑の説明と政治倫理の回復のはずだが、鈴木氏はそのどちらも果たさぬまま、再選を目指して選挙戦に突入。しかも応援には党幹部を招き、自身の立候補を“既成事実”化しようとする行動は、政治不信をさらに拡大させている。

「苦渋の決断で非公認」は自己保身か

応援に立った井上信治氏は「苦渋の決断で非公認にした」「個人として応援に来た」と弁明したが、都連会長という立場の人物が街頭に立つ以上、どう取り繕おうとも党としての支援と見られるのは当然だ。むしろ「個人として」の強調は、有権者の目をごまかすための方便にしか映らない。

このような行動は、自民党が表向きには「処分した」としながら、実際には“勝てる候補”として裏で支援するという矛盾した態度を露呈したものであり、鈴木氏と党幹部の間で取引めいた関係が存在しているとの疑念すら招いている。

「二度と起こさない」では済まされない

井上氏は「二度とこういうことを起こさないという思いで戦っている」と鈴木氏を紹介したが、それはあくまで“言葉”に過ぎない。説明責任も果たさず、処分の検証も不十分なまま、「反省した」と繰り返すことで政治家としての責任が免罪されるのであれば、国民に法と倫理を説く資格はない。

ネットでは鈴木氏に怒りの声続出

不記載の張本人が平然と出馬ってどんな神経してるのか
自民党も鈴木氏も、有権者をなめすぎ
「個人として応援」なんて誰が信じる？党ぐるみで支援してるだけ
こんな人物を擁護する時点で都連も腐ってる
反省も説明もなく立候補、しかも幹部が応援。完全に終わってる

政治への信頼をこれ以上壊すな

鈴木氏の出馬と自民党幹部の支援は、政治家がルール違反をしても「選挙で勝てばいい」という悪しき前例を残すおそれがある。政治資金の透明性が問われている中、このような開き直りに近い振る舞いは、民主主義そのものを腐敗させる行為と断じざるを得ない。

今こそ有権者一人ひとりが、このような“けじめなき政治”に明確なNOを突きつけるべきときだ。鈴木氏の再選を許せば、それは不正を容認し、無責任を肯定するメッセージになってしまう。