2025-06-01 コメント投稿する ▼
医療法改正案は今国会で見送りに 自民・坂本氏が明言、次期国会での成立目指す
医療法改正案、成立は次の国会へ 坂本国対委員長が見送りを明言
自民党の坂本哲志・国会対策委員長は6月1日、熊本県大津町で開かれた講演会にて、政府が今国会に提出していた医療法などの改正案について、「今回は成立を見送る」と明言した。この改正案は、医師の地域偏在を是正し、医療提供体制の見直しを目的としたもの。社会保障制度の見直しに関連する法案の一つであり、与党の自民・公明と維新の3党で協議が重ねられてきたが、今国会での成立には至らなかった。
坂本氏は「3党間での議論はおおむねまとまっているが、今は次の国会でしっかり成立を目指す段階に入った」と述べた。事実上、通常国会中での成立を断念し、秋の臨時国会以降への持ち越しが確定した。
病床数削減と社会保障負担の軽減が焦点
改正案の骨子には、将来的な高齢化と医療ニーズの変化に対応するため、過剰な一般病床を見直すことが盛り込まれている。5月末にまとまった自公維3党の合意文書では、国民の保険料負担の軽減とあわせて、医療資源の適正配置を進める方針が示されていた。
医療法の見直しは、単に病床数を減らすだけでなく、医療提供体制全体の効率化と質の向上を図る重要な政策とされる。厚労省も地域の医療機関の役割分担や人材確保に関する支援策を同時に進める方針だが、関係団体や地方自治体との調整も難航していた。
成立見送りに医療現場からも波紋
医療現場では、法改正によって医師配置のルールが変わることや、病院の再編につながる可能性があることから、賛否が分かれている。地方では「現場の実情を踏まえていない」との懸念の声も上がっており、次の国会に向けて丁寧な説明と修正が求められそうだ。
ネット上ではさまざまな声が噴出
SNS上でも、この決定に対して多くの反応が投稿されている。
「田舎の医療が置き去りになってる。医師が足りないのに、議論先送りとは」
「今の医療制度には限界がある。改正が遅れるのは残念」
「急がば回れ。もう少し現場の声を聞いた法案にしてから出すべき」
「病床削減だけが目的じゃ困る。住民にとっての安心が第一」
「3党合意とか言ってるけど、現場感覚ずれてない?」
地域医療と社会保障の持続性は表裏一体の課題であり、改正案はその調整役を担う重要なカギとなる。次の国会でどこまで合意が広がり、実行に移せるかが問われている。