神奈川県のドリフト走行対策、設置翌日に破壊　効果的な対策の模索続く

神奈川県内で深刻化するドリフト走行問題に対し、県は対策を講じているが、効果が限定的であることが明らかになった。

■ ドリフト走行の被害状況
横浜市の大黒パーキングエリア付近では、タイヤを横滑りさせながら走行する「ドリフト走行」が問題となっている。同様の問題は、秦野市のヤビツ峠周辺でも発生しており、県は2025年3月25日にヤビツ峠近くの路上にドリフト対策として道路鋲18基を設置した。しかし、翌日には路面がえぐれ、6基の道路鋲が破壊されているのが発見された。県は被害届を提出し、警察が器物損壊容疑で捜査を開始している。

■ 過去の対策と現在の状況
過去にもドリフト走行対策として、箱根町の国道1号線で路面に金属製の突起物「チャッターバー」を設置し、ドリフト走行を困難にする工事が行われた。しかし、今回の道路鋲の破壊事例から、設置後の維持管理や効果の持続性に課題が残ることが示唆されている。

■ 法的な取り締まりの強化
ドリフト走行は、公共の安全を脅かす行為として、神奈川県警察は「暴走行為助長禁止重点区域」を指定し、取り締まりを強化している。これらの区域では、無謀な運転や暴走行為が頻発しており、県はさらなる対策の強化を検討している。

■ 今後の課題と展望
ドリフト走行による危険性や地域への影響は深刻であり、効果的な対策が求められている。物理的な対策だけでなく、地域住民やドライバーへの啓発活動、法的な取り締まりの強化など、多方面からのアプローチが必要とされる。今後、県や警察は新たな対策を検討し、ドリフト走行の根絶に向けた取り組みを進めていく必要がある。


- ドリフト走行の問題：神奈川県内、特に横浜市の大黒パーキングエリアや秦野市のヤビツ峠で、ドリフト走行による被害が発生。
- 対策の限界：道路鋲設置などの物理的対策が破壊されるなど、効果と維持管理に課題。
- 法的取り締まり：「暴走行為助長禁止重点区域」の指定や取り締まり強化が進められている。