2025-08-01 コメント投稿する ▼
「分断あおらず議席獲得」チームみらい・安野党首が初登院 政治の“見える化”で新風を
“しがらみのない政治”を掲げて初登院
7月の参院選で比例代表から初当選を果たした「チームみらい」党首・安野貴博氏が、1日に初登院し、国会内で記者団の取材に応じた。安野氏は「永田町のしがらみを知らないからこそ、良いものは継承し、時代にそぐわないものは変えていく」と意欲を見せた。
チームみらいは今年5月に設立されたばかりの新党。わずか2か月の短期決戦にもかかわらず、参院選比例で約150万票を獲得し、安野氏が1議席を得た。スローガンは「誰かをおとしめない政治」。従来型の“敵を作って分断を煽る”選挙手法とは一線を画すアプローチが話題を呼んでいる。
「分断なしでも議席は取れる」新たな選挙戦略の可能性
安野氏は「政治評論家には“分断で票を取る”という前提にとらわれている人もいたが、そうしなくても議席は取れると証明できたのは大きな意味がある」と語り、対立構造ではなく共感と信頼を軸とした政治姿勢に自信を示した。
ネット世代を中心に浸透した新しい政治手法は、「既存政党に疲れた有権者」の心をつかんだ。SNSでは次のような声も。
「誰かを叩かないで当選したの、ほんと希望」
「分断じゃなくて連帯で政治を変えてくれるかも」
「こういう政党が伸びてほしい」
永田町にエンジニアチーム 政治の“見える化”へ
政策面では、安野氏ならではのテック視点も注目されている。政党交付金を活用し、永田町にエンジニアチームを設置する構想を表明。政治資金の流れを“見える化”するシステムの構築に意欲を示した。
「まず自分たちで使い、他の議員や政党にも提供することで、政治とお金の透明化を進めたい。他の政治家がやってこなかったアプローチで問題解決に挑みたい」と語るなど、テクノロジーを使った政治改革に挑む姿勢を明確にした。
政治のIT化、デジタル改革といったキーワードはこれまでも叫ばれてきたが、現職議員が本格的に「政党としてのテック部門」を持つのは異例。永田町の“アナログ体質”に風穴を開ける可能性がある。
「敵を作らない政治」の行方は
安野氏は「与野党問わず、考え方が近い人と連携していきたい」と述べ、従来の与野党対立を超えた“政策連携型”の政治姿勢も強調。理念に共感する議員と横のつながりを広げていく構えだ。
一方で、議席はまだ1つ。政党としての存在感を保つには、継続的な発信力と有権者との接点強化が求められる。だがその中でも、分断や誹謗中傷に頼らない選挙戦で勝ち抜いた経験は、今後の日本政治に新たなヒントを与えるかもしれない。