2025-11-28 コメント投稿する ▼
参院改革協議会設置で吉良よし子氏賛同 定数削減には反対
吉良氏は協議会の設置に賛同する姿勢を明らかにしつつも、今回の協議で「定数削減」をテーマにすることには反対の立場を示しました。 吉良氏は、参院選における「一票の格差」が違憲状態とされる判決が相次いでいることを受けて、選挙制度の議論の必要性を訴えました。 こうした背景から、過去にも参院改革協議会は設置されたことがあり、制度見直しの議論が試みられてきました。
会派懇談会で改革協議会設置決定
参院の与野党10会派は2025年11月28日、参議院の代表者懇談会を議長である関口昌一議長の呼びかけで開催し、議長のもとに参議院改革協議会を設置することで全会派の賛同が得られました。設置を求める議長提案には異論なく、今回の決定が承認されました。議論の主な焦点は選挙制度、特に参院の定数配分や「一票の格差」の是正にあると見られます。
議長は冒頭で、参院の組織と運営について各会派間で協議するための常設的な場が必要と訴えました。なかでも「選挙制度について協議し、将来の方向性を明らかにしたい」という意向を示しました。これまで何度も浮上してきた参院の定数配分の不均衡、地域間の「一票の格差」を巡る問題を改めて整理し、制度設計の見直しを視野に入れるようです。
共産党・吉良氏も「必要だが削減には反対」
会談には、日本共産党から、参院議員団長の吉良よし子氏が出席しました。吉良氏は協議会の設置に賛同する姿勢を明らかにしつつも、今回の協議で「定数削減」をテーマにすることには反対の立場を示しました。
吉良氏は、参院選における「一票の格差」が違憲状態とされる判決が相次いでいることを受けて、選挙制度の議論の必要性を訴えました。同時に、単に議員数を減らすことで問題を先送りする手法には強く異を唱えました。制度の公平性を確保する議論は必要だが、公平性の名の下に定数削減が先行することには反対という立場です。
「一票の格差」と定数配分の現状
現在、参院の選挙区割りや定数配分には地域ごとの人口差による偏りがあり、過去には最大で人口比6倍を超える「一票の格差」が問題視された例もあります。公選法改正で若干是正されたものの、依然として格差は残っており、複数の高裁判所では2025年も含め「違憲状態」とする判決が出ています。直近の参院選では最大で約3.13倍の格差が認定され、選挙無効を求める訴訟も起きています。
こうした背景から、過去にも参院改革協議会は設置されたことがあり、制度見直しの議論が試みられてきました。例えば2007年には同様の協議会が選挙区の定数配分見直しをテーマに設置されたことがあります。今回の協議会設置合意は、そうした過去の課題を再検証する機会と位置づけられています。
論点と今後の焦点
注目されるのは、どこまで議論が踏み込むかです。協議会では単なる定数の見直しか、あるいは選挙区の再編、大都市集中是正、人口減少地域の扱いなど構造的な制度改革まで議題に上がる可能性があります。
ただし、既存の議員数を減らす ―― すなわち定数削減が議論の主軸になることには、少なくとも日本共産党の吉良氏は反対を明言しました。単なる削減で済ませてしまえば、地域代表性や少数派の声がさらに弱くなる懸念があるからです。
一方で、現行制度のままでは選挙の公平性を確保するのは難しいという声が多く、協議会には幅広い議論を通じて制度の見直しを促す役割が期待されます。選挙の公正性、地域の代表性、国会の機能、将来の人口動態――それをどのように制度設計に反映させるかは、国民にとって重要な問題です。
参院改革協議会の第一歩は、制度の縦横を洗い直す場になる可能性があります。今後、与野党間でどのような案が提示されるか、注目が集まります。
参院改革という重要なテーマが、ようやく国会の場で本格的に議論される体制が整いました。公平性と地域代表性のバランスをどう取るのか。吉良よし子氏のように「削減反対」の論者の声もあり、単純な数の削減ではなく、制度の根幹にかかわる慎重な議論が求められます。
「参院のあり方、今こそちゃんと見直すべき」
「地域の声が消えるような定数削減は反対」
「一票の格差、もう黙って見過ごせない」
「公平な選挙制度なくして民主主義なし」
「改革協議会、期待するけど中身に注目したい」